ZIPANG TOKIO 2020「観光庁~古民家再生し、まちの宝に変える~『歴史的資源を活用した観光まちづくりセミナー』全国9ヵ所で開催」
古くから住まう地域の人々と外部の様々な専門知識を持った事業者とが一体となって地域再生に取り組み、そうした中で、観光による交流人口の拡大を通じて、耕作放棄地が解消されるなど限界集落が一変する姿、地域の空き家や商店街の空き店舗が改修・活用されて、本来のまちなみを取り戻した姿、さらには、新たな雇用が生まれ、UIターンの若者が増加したり出生率が大幅に向上するなど、まちやむらに人が戻り活気がよみがえってきたという姿の中に、今後の観光・地域振興の鍵がある。
政府では、以上のような課題認識から、2016年9月に「歴史的資源を活用した観光まちづくりタスクフォース」を立ち上げ、古民家等の歴史的資源を各地域で観光資源として再生・活用する民間有識者の方々からヒアリングを行い、それらを踏まえて中間とりまとめを行いました。その中間とりまとめを踏まえ、意欲ある地域の相談を受け付ける連携推進室を設置するとともに、相談への対応と解決策を協議する専門家会議を開催しました。連携推進室では、①まちづくり組織の組成、②まちづくり計画の策定、③物件活用に向けた所有者との調整・交渉、④物件活用事業者の募集とマッチング、⑤物件の改修、⑥事業の運営について等様々な地域の取組について相談を受け付ける。相談に対しては、連携推進室と専門家会議が官民一体となって支援し、オーダーメイドで対応することにより、地域の特色を活かしつつ取組を実現化し、地域を再生・活性化することを目指している。
2020年までに全国200地域での取り組みを目指し、まちづくりの異業種からなるワンセットの専門家チームが、伴走支援を開始する。
取組事例
篠山(兵庫県)
篠山藩の城下町として栄えてきた篠山町も少子高齢化の影響で過疎化が進行していましたが、篠山城の城下町全体を「ひとつのホテル」と見立て、築100年超の古民家を含む4棟を宿泊施設、飲食店等として改装した結果、その土地の文化や歴史を実感できる複合宿泊施設として再生致しました。
丸山(兵庫県)
限界集落と言われた小さな集落であった「集落丸山」は、緑の柔らかい景色の中に築150年以上の古民家が点在する古き良き日本の原風景を残しておりました。この美しい村の古民家と自然環境を活用し、有志からの出資や補助金をもとに3棟の古民家を改修し、「日本の暮らし」を体験する滞在施設として再生致しました。
旅館喜多屋(神奈川県横浜市)
「横浜で創業100年!登録有形文化財の料亭をゲストハウスに!」
クラウドファンディングの活用例
明治時代には、東京に住む役人や官僚が別荘を建て、多くの人が旅行に訪れて磯遊びなどをする一大避暑地であった横浜市金沢区も、現在では横浜市の平均より10年以上早く少子高齢化が進み、みなとみらいエリアを抱える中区と比べると観光客数も少なく、横浜市の課題先進地域となっております。
創業100年の歴史を誇る料亭の「金沢園」は、当初庭園を望む割烹旅館として人気を博し、潮干狩りや海水浴、貸しボート、釣堀、遊覧船といった海の楽しみや、四季折々の花を鑑賞できる遊園地、大弓場など周辺の施設を含めて、横浜金沢のレジャー施設へと発展しました。観光拠点として名を馳せた「金沢園」には各界の著名人も訪れ、中でも歌人・与謝野晶子は夫である与謝野鉄幹と度々この「金沢園」を訪れており、歌にするほど気に入っていました。
このような金沢区ならではの魅力を発信するために、登録有形文化財に指定されている料亭「金沢園」をリノベーションするプロジェクトが立ち上がりました。この呼びかけに対し、169人から、499万円が集まり、名称を新たに「旅館喜多屋」とし、地産地消をメインとしたカフェレストランと大正から昭和時代の雰囲気を味わえるゲストハウスを兼ねた「ゲストハウス&カフェレストラン」として生まれ変わりました。
「旅館喜多屋」は、近隣に八景島シーパラダイスなど様々な施設があり、もう一足伸ばせば鎌倉・江の島があります。金沢区に宿泊施設を充実させることにより、観光客の誘致を進めていきます。
この目標に向けて、クラウドファンディングでは、支援を頂いた方へのお返しとして、宿泊券やレストランのディナー券などを用意し、観光客を誘致できる仕組みを組み入れました。今後は、近隣にある魅力的なレジャー施設とも連携し、歴史的建造物の再生から始まる地方創生を目指していきます。
観光庁では、歴史的資源を活用した観光まちづくりの取組の全国拡大に向けて、平成29年10月18日(水)より順次、「歴史的資源を活用した観光まちづくりセミナー」を全国9都市※で開催し、 全国的に古民家再生の機運を醸成していく。
※セミナー開催の9都市の開催日程(予定):北海道(11/2 札幌市)、東北(12/15 仙台市)、関東(10/18 東京)、北陸(11/22 富山市)、中部(12/5 名古屋市)、近畿 (10/27 和歌山市)、中国(11/17 米子市)、四国(11/24 高知市)、九州(12/1 福岡市)
地域に眠っている資産である古民家等の歴史的建造物を宿泊施設やレストラン等に活用し、地域の活性化につなげるため、平成29年1月30日より内閣官房に「歴史的資源を活用した観光まちづくり連携推進室」を発足し、関係省庁が連携し、現在、ワンストップ窓口で
随時地域からのご相談に答えているところである。
[東京開催の概要]
1. 開 催 日 時 平成29年10月18日(水)13:30~16:30(開場13:00)
2. 場 所 ビジョンセンター東京4 階401 号室(東京都中央区八重州2-3-14 ケイアイ興産東京ビル)
3. 演 題 別紙のとおり
4. 参加申し込み
参加にあたっては事前の申し込み(先着180名)をお願いいたします。
別紙の参加申込書に必要事項を記入の上、東京会場は10月13日(金)までに
専用WEBサイ ト、メール、又はFAXのいずれかでお申し込みください。
5. 申 し 込 み 先 FAX:03-6801-5768
協力
観光庁 〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
電話:03-5253-8111(国土交通省代表)