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こどもの にほんご

早生まれ その2

2017.09.29 22:00

前回、早生まれを話題にしましたが、1月1日から4月1日の間に生まれた早生まれの子どもが、日本の小学校へ体験入学する時に注意を払った方が良い場合もあります。

例えば、今年2017年9月にイタリアで一年生になる子どもは2011年生まれですが、1月1日から4月1日の間に生まれた子は日本では4月に一年生になっていることになりますので、翌年イタリアの1年生を終了して夏休み期間中の6、7月に体験入学をする場合、早生まれの子の日本での学年は2年生になっています。

これは国語だけの問題ではなく、算数も進度が日本のほうが早くなってしまい、日本語もよくわからない、算数もまだ習っていないことをやるので難しいという二重苦の状況が発生しやすくなります。

これをある程度見越して学習を進めておき、2年生の単元に追いついておくか最低限でも理解できるようにしておく、あるいは、体験入学には1学年下のクラスに入れてもらえるよう手配をするかなど、保護者は何らかの対策を考えておいたほうが良いのではと思います。

日本で一学年下のクラスに入れて欲しいとお願いしても、そのまま受け入れてもらえるのかどうかを事前に調べておくことも必要かもしれません。

早生まれに限らず、海外在住で日本語が学年相当ではない子どもは多いと思いますが、このような配慮をするべきと考えるか、日本語が遅れているから授業がわからなくても仕方ない、とにかく日本の学校を体験することが目的だという考え方もあるでしょう。

また、日本語能力的には1学年下にした方が授業にもついていきやすいはずだが、日本の幼稚園で一緒だったお友達と同学年で小学校に通いたいと思うことも考えられます。

各ご家庭の考え方なので、どちらもあるとは思いますが、幼稚園とは違い、小学校は勉強する場所でもありますので、正式に在籍する他の生徒の授業に支障が出るくらい担任の先生に特別な配慮をさせるようであれば、体験入学としては少々逸脱していると思いますし、子ども自身も全くわからないより少しでもわかる内容を勉強するほうが楽しいのではないかと思いますので、たどたどしくてもある程度自立して学校生活が送れるくらいの日本語の会話力と理解力は海外の日常生活の中で身に付いている方がいいのではないかなと思います。

体験入学は貴重な経験ですし、子どもにとっては楽しいことが多いので、できるだけスムーズに子どもが日本の小学校に馴染むよう、受け入れてくださる先生方の負担や苦労もなるべく軽くなるように心がけて準備もできればと思います。