5文型がなんのためにあるのか〜それは英語を読むためのスペシャルな武器〜
「文型ってなんのためにあるの?よくわかんないしめんどくさい」
女子高生のIさんが猛烈にふてくされておりましたので、
折角だから文型の素晴らしさを知ってもらおうと、
簡単な解説プリントを作成しました。
5文型は英語を読むためのスペシャルな武器だよ。
そう言っても、なかなかもちろん受け入れてはくれません。
私も昔、「なんで日本人はこんなもの作ったのかなぁ」と思った記憶があったので、
気持ちは良くわかります。文型も英語も大嫌いでした。
でもそれはほとんどの場合、相手をよく知らないからなんですよね。
文型がなんのためにあるのか。
その問いの答えは簡単です。本日、何度も言うように、
僕ら日本語使いが英語を読みやすくするためです。
言葉には色んな意味があります。
例えば日本語でも【やばい】は「大変」や「危険」、「不都合」や「すごい」など、
文脈によって色んな意味として使われますね。うん、例がやばいのは知っています。
そして、それは英語ももちろん同じです。
それを読み解く際に、文型という武器を使うのです。
ではここで2つの例文を見てみましょう。
- I am running.
- I am running the shop.
2を「私はお店の中を走っている」と訳してしまいそうになった方は、
ぜひ文型を学んでみましょう。説明します。
文型は全部で5つあります。だから5文型。
現在では、(公立の場合)中学生の頃にちょっとだけ、
高校生の頭にきっちり触れる文法です。
高校英文法の核と言っても過言ではないでしょう。
では早速例文と訳し方(各文型の動詞の意味合い)と共に見てみましょうか。
あ、【S】が主語、【V】が動詞、【C】が補語、【O】が目的語を表しています。文型判断に使わない修飾語は【M】としています。
【第1文型】 SV 訳し方は「いる・ある・うごく」
◆Kumi lives in this town. ◆Kumi sings well.
大抵修飾語【M】がついて他の文型と見分けにくくなるが、副詞や前置詞+名詞は修飾語だと思えば見分けやすい。SとVだけで意味が成り立つというけれど、成り立っているのかどうか日本語で考えると識別しにくい。見分ける際に「いる・ある・うごく」に当てはめて考えるのもいい。
【第2文型】 SVC 訳し方は「S=C」
◆Ken looks happy. ◆My mother became a teacher.
SはCである(になる)と訳される。be動詞やlook、feelやbecome等という動詞が第2文型をつくる。見分ける時もSとCが=で結べるかどうかが一番わかりやすいヒント。ちなみにCは補語で、名詞や形容詞がその役割を務める。
第3文型 SVO 「SはOをVする」訳し方は消去法の場合が多い
◆Ken plays soccer. ◆You want a new pen. ◆I like swimming.
「SはOをVする」と訳す。一番使う動詞の種類が豊富な文型。暗記必要。目的語になるのは、主に名詞・代名詞になるので形で判断するのがわかりやすい。
第4文型 SVOO 「与える」と訳すとほとんど合う
◆You showed him the pictures. ◆My mother gave me a book. ◆I bought my father some flowers.
ざっくりまとめると全部「与える」という意味で括れる文型。最初のOに次のOを「与える」(細かく言えば、「見せる」とか「許容する」や「教える」)という意味になる。第3文型への書き換えがよく出る(前置詞を使ってOをMにしてやるといい)。
第5文型 SVOC 「OをCにする」と訳す
◆We call the cat Pochi. ◆The news made me happy. ◆I found it interesting.
第4文型との違いは「O=C」になっているということ。「O=C」になっていなければ第4文型、なっていれば第5文型と覚えておきましょう。
さぁ、
5文型の簡単な解説は以上です。
意外とシンプルなんですよ。
これを踏まえて、
先程の2つの文を見てみましょう。
- I am running.
- I am running the shop.
1の文は「いる・ある・うごく」の第1文型。
2の文は目的語(a shop)があるので第3文型。
各々の文型によって【run】の意味が変わってくるわけです。
【run】には「走る」という意味の他に「経営する」という意味もあります。
ランニングコストの【run】ですね。第3文型ではそういう意味でも使えます。
つまり、
1の文の訳は「私は走っています」。
2の文の訳は「私はお店を経営しています」になるわけですね。
英語の世界は深いです。今日はその触りをお送りしました。
【文型】をぜひあなたの英語マスターへの味方にしましょうね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
これが英語の基礎。野球で言えばストライクとボールぐらい大事。