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kojinkai

自由権と社会権。

2017.09.26 14:57

中学3年生に社会科でポツリと質問。


「自由権と社会権って、

一言で言うとどんな権利?」


問題をいっぱい解いて、

テスト前だからガッチリ覚えようとして、

一生懸命やっている3年生たち。


色々項目があるから、

だからこそむやみにそれを

丸暗記してはよく分からなくなるのが

学習の常です。ちゃんと理解してこそ、

骨組みを作ってからこそ、

その知識はスッと体系化されます。



自由権も社会権も、歴史上の社会の

流れの中で必要に応じて発生したものです。


自由権は主に王政により、市民の自由が

不当に奪われてきたことに対する自由を求める、

いわば拘束的なものから脱するための消極的な権利です。

国家が個人の人権を抑えようとする力を

制限するような権利なのです。


一方、様々な自由を認めてしまった故に

奪われてしまったものを考えてみます。

貧富の差が生じ、生きるのも窮窮とし、

満足に教育も受けられないとか、

働くにあたっても搾取されるなど、

資本主義の弊害のような事態が生じます。

その中で生まれたのが社会権であり、

これは社会で生きるための積極的な権利と言えます。

これは、国家が個人の人権を守るように

働きかけることを要求する権利なのです。



毎年中学生は”同じようなものだ”と断定し

これらの意味を軽んじて覚えがちですが、

やはり”どういう風に捉えていますか?”という

簡単な質問をすると、よく分かります。


基本的人権は、これまでの近代史を

復習していく上でも大切な領域です。

だから、公民は覚えるだけ、などと断じず、

しっかりとバックグラウンドを理解しながら

学習を進めてほしいです。