私が旅を愛する理由

旅が好き。

なぜ旅が好きか。

その答えはハッキリとはわからない。

海外にバックパック１つで、一人旅したこととか、

ノープランで片道のエアチケットだけで飛び出したとか、

海外で生活していたとか、

そんなカッコイイ冒険のような体験はしたことがない。

ごくふつーに、長期休暇や休みを使って、

家族や友達と、

日本人に馴染みのある土地で、

ちゃんと文明があって、

おそらく安全で、

そこそこ衛生的な、

ふつーな旅しかしたことがない。

だけど、旅が大好きで、

ちょっとの休みを見つけては、

せっせと旅に出かける。

旅のプロからしたら、物足りないかもしれない、そんな普通な旅だけど、

行くたびに、新しい発見や刺激をもらえる。

＊

「旅行は究極の無駄遣いだ」

旅行好きな友達が言っていた。

確かに、

わざわざお金のかかる移動をして、

わざわざお金のかかるホテルに泊まって、

明らかに、自分のベッドより寝心地の悪いベッドに寝て、

おいしいかどうかわからない未知の食べ物を食べ、

使うかどうかもわからないお土産を買い、

もしかしたら、どこにでもあるような観光地を巡る。

たしかに、そんな生きる上で必ずしも必要ではないことに、お金と時間と体力を費やす旅行は、

「無駄遣い」である。

＊

そんな、旅を愛する理由。

明確に「コレ！」と言い切ることはできないけど、

知らない文化や景色を知るときや知識欲を満たしてくれるときの高揚感。

「私の知らないところで、知らない生活をしている人がいる」ということを実感する。

そんなほんの一瞬が、私のふつーな毎日に刺激とハリを与えてくれているのかもしれない。

ふつーな日常をちゃんと続けるために、せっせと旅に出かけるのかもしれない。