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ジャック・ドワイヨン来日、映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』でロダンを語る

2017.09.29 03:05

【芸能報道】 平成二十九年九月二十一日に東京・築地にて映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ/松竹』の十一月公開を記念して、名匠ジャック・ドワイヨン(甲申)監督のトークイベントが行われた。本作は、“近代彫刻の父”と称されるオーギュスト・ロダン(庚子)の没後百年を記念し、パリ・ロダン美術館の全面協力の下に彼の半生を描いた作品。


ロダンは「地獄の門」や、その一部を抜き出した「考える人」で高名な十九世紀を代表する芸術家である。ロダンは四十二歳の時、弟子入りを切望するカミーユ・クローデルと出会った。この若き才能と魅力にロダンは夢中になる。半生を描くドワイヨン監督は、「ポネット(一九九六)」「ラ・ピラート(一九八四)/俳優座シネマテン」等を撮った。


 ドワイヨン監督は「現代はあまりにも娯楽的な作品が多く、アーティスティックな作品を世に送り出す事が、だんだん難しくなっている。もしかしたら、これが最後の作品になるかも知れないと思ったし、ロダン自体には元々興味があった。機会を貰えるならば、今まで自分が描いてこなかったテーマでも、思う通りにやってみようと考えた。」と制作意図を明かした。


ロダンについての全てを知った上で、脚本を書く必要があった為に、六から八カ月を掛けてロダンに関する文献を読み漁った。本作はドキュメンタリではない。「ロダンという人物は、本来であれば芸術家の道に進む事はできない貧困層出身で、幾度も美術学校に落ち、それでも数々の傑作を生み出した所にドラマを感じる。「バルザック像」によって二十世紀に食み出し、その後のジャコメッティやヘンリー・ムーアに多大な影響を与え、近代彫刻の先駆者となった。「バルザック像」はあまりに先進的だった為、様々な酷評を受けたが、彼の様な偉大な人物について映画を作るのはクリエイタとしては当然の事かもしれない。」と熱い想いを吐露した。


本作は十一月十一日、新宿ピカデリーやBunkamuraル・シネマほか全国公開。


=クレジット=

監督・脚本:ジャック・ドワイヨン

撮影:クリストフ・ボーカルヌ

衣装:パスカリーヌ・シャヴァンヌ

出演:ヴァンサン・ランドン、イジア・イジュラン、セヴリーヌ・カネル

2017年/フランス/フランス語/カラー/シネスコ/120分

配給:松竹=コムストック・グループ

(c)Les Films du Lendemain / Shanna Besson


画像提供:松竹㈱