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「宇田川源流」【大河ドラマ 鎌倉殿の13人】 三谷幸喜らしいテンポの良い流れの中に平安時代末期の冷酷な描写

2022.01.11 22:00

「宇田川源流」【大河ドラマ 鎌倉殿の13人】 三谷幸喜らしいテンポの良い流れの中に平安時代末期の冷酷な描写


 毎週水曜日は大河ドラマについて、その歴史などと共に書いている。昨年は「青天を衝け」について書いていたが、今年は、小栗旬さんが主役で北条義時を演じる「鎌倉殿の13人」である。

 さて、三谷幸喜氏は、もちろん私は直接話したことはないが、彼のインタビュー記事などを見ていると、「戦国という実力で物事を勝ち取る時代に、合議制で物事が決まってゆく」というプロセスを、非常に面白く感じているようで、彼の作品である清須会議などは、、確かに織田信長の跡目を「会議で決める」という、なかなか面白い内容になっている。

 NHKの「鎌倉殿の13人」の中の三谷幸喜氏のインタビューには「「鎌倉殿」が頼朝のこと。「13人」は、頼朝の死後、合議制で政治を動かした家臣の人数を示しています。その13人も権力争いでどんどん脱落していき、最高権力者となったのが「北条義時」。頼朝が生きているときからパワーゲームが半端じゃなく、誰が裏切るのか全くわからないので、毎回本当に手に汗握りながらワクワクして見ていただけると思います。」と書かれており、やはり「合議制」ということがしっかりと基軸になっていることが見えるのである。この合議制の中でどのように主導権をとってゆくのか、そこのキーマンに小池栄子さん演じる北条政子などが出てくるということになる。

 ある意味で北条義時とは「源頼朝とともに、これから700年続く武士の政治の基礎を築いた人」であり、尚かつ「幕府の権威を朝廷との争いの中で確立した人物」であり、そして、「源将軍家を排除し、他の13人の合議制のメンバーを排除して、北条得宗政治の基礎を築いた人物」である。物語は、先日の日曜日の第1回、つまり、平家の総帥・平清盛の嫡男・重盛家の家人であった伊東祐親と、その娘と密通していた源頼朝の対立に北条家がかかわるところから、たぶん承久の乱と、その後の北条義時の死までが、今回のドラマになるのではないかという気がするのである。

 ある意味で「平家の絶頂期」の中における、地方の対立。そこに源頼朝があるところから出てくるのである。

「鎌倉殿の13人」ネット震撼 初回から冷酷サバイバル「この時代の恐ろしさ」川辺に佇む善児の手には…

 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は9日、15分拡大版でスタートした。

 <※以下、ネタバレ有>

 希代のヒットメーカー・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。新都・鎌倉を舞台に、頼朝の13人の家臣団が激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第1話は「大いなる小競り合い」。1175年、平清盛(松平健)が大権力者として君臨していた日本。伊豆の地では、北条義時(小栗)が兄・宗時(片岡愛之助)、姉・政子(小池栄子)らと、のんびり暮らしていた。しかし、流罪人・源頼朝(大泉洋)が義時の幼なじみ・八重(新垣結衣)と恋仲になり。男児を産んだことで状況は一変。清盛から頼朝の監視を任されていた八重の父・伊東祐親(浅野和之)は激怒する。頼朝が姿をくらます中、北条家にも捜索命令が下り…という展開。

 しかし、実は宗時が「平家をぶっつぶす」と北条館の離れ屋に頼朝を匿っていた。頼朝の居場所を嗅ぎつけた祐親の軍勢が北条館へ。北条家と伊東家の争いの中、祐親の下人・善児(梶原善)は「一緒に川遊びをいたしましょう」と頼朝と八重の息子・千鶴丸(太田恵晴)を連れ出し、手にかけた。

 義時は八重の頼朝の手紙を届けた伊東館からの帰り、河原にいる善児を目撃。北条館に戻ると「千鶴丸は殺されました」と報告した。宗時は「怖いお人なのだ。爺様(祐親)というお方は」。義時は「爺様は平家の敵となれば、身内でも容赦はしません。このままでは戦になります」と危機感をあらわに。頼朝は「千鶴丸は人懐っこい子でなぁ。誰にでもすぐに付いていった。仕方あるまい。それがあれの定めであったのだ」と悲報を淡々と受け入れた。と思いきや、その後、「祐親を殺せ。わたしの命となれば、おぬしも気が楽であろう。祐親を殺すのだ。伊東祐親、決して許さん!」と工藤祐経(坪倉由幸)に命じた。

 冷酷、非情な展開。SNS上には「千鶴丸、川遊びはアカン」「史実通りとはいえ千鶴丸殿…」「うわぁ、やはり暗殺されたか」「コミカルな展開の前半で北条家の今と義時の振り回されようを描いた後、千鶴丸の鬼展開。川辺に佇む梶原善さんの姿でこの時代の恐ろしさを一気に知らしめる」「登場人物をどれほどコミカルに描こうが、首チョンパなど現代語を使いまくろうが、千鶴丸を川遊びに連れ出した善児だけが河原に佇むシーンや、身内に対しても容赦なく挙兵するシーンに見られる苛烈さはちゃんと中世大河よな」「頼朝と政子の『名は何と申す』『大根汁でございます』のあたりはコメディー色が強かったけど、千鶴丸の着物を手にして川辺に立つ善児の場面から一気に風雲急を告げる展開に。三谷幸喜脚本の緩急の差が大きすぎて耳キーンなった」「いつかは来るとは思った千鶴丸の最期…まさか初回からやるとは思いませんでした…。我が子を殺されたことを知った頼朝が仕方がないと淡々と事実を受け入れつつも、だんだんと怒りをあらわにするところが怖かったです。千鶴丸のことを知った八重がどうなってしまうのか…胸が痛みます」などの声が相次いだ。

1/9(日) 21:00スポニチアネックス

https://news.yahoo.co.jp/articles/2f25a216a51f975f94ffcf2ae35a0be0317cc855

 さて、さすがに三谷幸喜氏の作品だけあって、非常にテンポがよく、なおかつ様々なところでコミカルにできている。三谷作品にいつも出てkるう小池栄子さんの演技は特に秀逸で「怖い」という部分と「面白い」というところの「共存」がしっかりとできた縁起が目を引く。源頼朝に一目ぼれする北条政子はなかなか興味深いし、また、その北条政子がいるので、北条家が徐々に伊東祐親の傘下から、源頼朝擁立に動く一つのきっかけになっているような内容になっている。

 北条義時のセリフで頼朝に対して「姉はあまり優秀ではなく気が強い」という物があるが、そのセリフの後にコミカルな気を引く動きがあるので、その辺の「短い伏線」がよく入っている。

 一方、この物語の前半の悲劇のヒロインが新垣結衣さん演じる「八重姫」であろう。

 なお、この八重姫に関しては「架空の人物」というような話が少なくなく、『曽我物語』や軍記物語の『源平闘諍録』に書いてあるものが少なくないが、一方でいずには八重姫や今回殺された千鶴丸を祀る神社や八重姫が入水自殺したとされる場所がある。この辺に関しては、またその時になって話すことになろう。

 その千鶴丸の死ということに関しては、源頼朝はそれだけではなく、この伊東祐親の次男佑清との間にも様々な関係があり、そのことから、伊東祐親との間には様々な問題があったのではないか。

 さて伊東祐親に関しては「平家の目を気にする」ということが大きな講堂要因になっているのであるが、そのことをうまく演じきっている。伊東祐親だけではなく、坂東弥十郎三演じる北条時政や佐藤B作さん演じる三浦義澄などが、うまく、全くそこに存在しない「平家」という大きな存在でがあるかのように演じているのは、やはりなかなかの演出ではなかったか。

 さて、北条義時に関して言えば、様々なイメージがあるが、比企能員の乱や牧の方の乱、そして和田義盛の乱など様々な乱があり、その乱のことなどから、かなり陰謀が不快人物であるような話になってしまう。しかし、これだけ個性的でアクの強い人物の中にいれば、そのようにしかなれないような形になってしまうのではないか。三谷幸喜氏は、合議制という話もあるが、同時に、情けない振り回される男を書くのも非常にうまい。そのような意味で北条義時は面白い作品になるのではないか。