ジムニー シエラ JB43 LINKEcuでパワーアップ
ジムニーシエラの先代JB43は、エンジンがM13型という1300ccのエンジンです。
こちらのエンジンは度々パワーが足りないと言われてしまう事も多かったエンジンです。
確かにちょっとパワー不足で乗りにくく感じてしまう事も有りますし、660ccながらターボエンジン搭載の軽ジムニーの方がパワフルに感じてしまう程です。
そこで弊社では少しでもパワーを引き出して乗りやすくしたいと思い、純正のECMから替えてフルコンLINKでエンジン制御を行いました。
それがこちらのグラフです。
下のグラフがノーマルエンジンにノーマルECMです。
駆動ロスなどを考えずにそのまま読み取ると61馬力、トルクで9.5キロほどなので確かにパワーは少ないです。
上のグラフがエンジンやマフラー含めた補機類には何も手を加えず、純粋にフルコンLINKのmonsoonを使用してエンジン制御を行ったグラフです。
76馬力、トルクで10.8キロ程なので約15馬力アップ、トルクで1.3キロアップです。
エンジンや補機類に何も手を加えずコンピュータセッティングだけでこの変化量は大きいと思います。
これは、燃料や点火時期などノーマルECMよりもより現車に合わせて詰めたセッティングが可能なのと、このエンジンは吸気側に可変バルブタイミング機構を持ちますが、そのバルブタイミングの切り替えもフルコンLINKで自由に変えることが出来ますのでその調整の効果も大きいです。
燃料や点火時期、更に吸入空気量に大きな影響を与えるバルブタイミングを上手く制御出来たことでエンジンが本来持つ性能を引き出した結果と言えます。
実際に乗ってみるとトルクが一回り大きくなった事で加速性能に優れるのは勿論ですが、トルクの出方がアクセル操作に忠実なので上り坂や合流などでも欲しいところで加速出来て速度の調整もしやすく、乗りやすい特性になっています。
トルクが出ていると言うことは燃焼効率が上がった事を意味しているので、乗り方によってはノーマルよりも燃料消費を抑える運転も可能です。
そしてJB43ジムニーシエラで更に過激なパワーアップを望まれる方には、1800ccのM18型エンジンへ載せ替えるという手段が有ります。
500cc分の排気量アップは半端では有りません。
1300ccでは74.4馬力、トルクで10.7キロですが、1800ccエンジンなら104.7馬力、トルクに至っては16.5キロなので1.5倍以上のトルクを、しかも極低回転から発生しています。
補機類は排気系など全てそのまま1300cc用を使用していますが、本来ならば1800cc用に合わせた方がパワーアップが望めます。
しかし比較の為にそのままにしているので、純粋にエンジンのみのパワーアップ幅です。
エキゾースト周りを見直せば5000回転以降の落ち込みも抑えられ更に高出力化を狙えそうです。
しかしそれを差し引いても全域でのこの大幅なパワー、トルクアップです。
特に最大トルク発生回転数は2200回転台に有るので出だしから強烈な立ち上がりを見せます。
フルコンならではの鋭敏なアクセルレスポンスと相まって、まさにNAのオフロードカーの面目躍如と言った感じの乗り味です。
低回転から湧き上がるトルクはどこからでも加速できるので街乗りをスムーズにこなす事も容易ですし、ワインディングや高速道路も気持ちよく走れます。
何故ジムニーシエラをこの形で発売してくれなかったのかと言いたくなる程の気持ち良さです。
NAエンジンをパワーアップというとターボを取り付けたり、スーパーチャージャーを取り付けたりといったことがまず思い浮かびますが、それらは既にやられている業者さんもいらっしゃるのと、弊社としてはまずはNAのままでどれくらいパワーアップできるかというのを試したかったので、今後は吸排気系統なども改善していきたいですし、色々試しながら更にパワーアップさせていきたいので、期待してきただけるととても嬉しいです。