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~始まりの逸話~『いつか誰かのBLACK BIBLE』解説

2017.10.03 03:54

自己満足にも等しい、コミックスや小説なんかでのあとがき的なお話なのですが、ステゴリアに行く前にやはり語っておかねばなぁと思った次第なので、語っておきましょう。それなりに好評いただけたようですし。

 

 

こちら、2016年8月に行われた、Schwarz Weltの一発目の公演でした。

まずそもそも、私自身が「初主宰、初演出、初脚本、初殺陣、初兼出演」かつダブルキャスト、という、初っ端から試練オンパレードフェスティバルな公演だったのです。

30歳記念という事で、「やれる事全部やろう!」という意気込みで始めたら、やりすぎになってしまった感満載な話です。事実、稽古場は結構凄い事になっていました(苦笑)

 

そんな稽古場エピソードは劇団ブログのアーカイブから見ていただくとして。

 

こちらの作品は、「『厨二病』を誰にでも分かり易く感じていただくための、王道異世界冒険ファンタジーコメディ」というジャンルです。

何だそのジャンル、後半だけでいいじゃんか。と思うかもしれませんが、前半がそれなりに重要なのですよ、団体的には。

一応終わった作品ですし多少ネタバレして行きますと、構想の始まりは「魔王を全力のハリセンでのツッコミで倒す」という、まるで『魔法陣グルグル』のような事をリアルにやってやろうという所だったりします。そこに2.5次元的な演出で「魔法と必殺技を自分でぶっ放す快感を得たい」というものが加わって雛形が出来上がりました。

 

要するに、自分達の手でRPGをやりたかったんですw

 

上演時間もお客様が疲れずスッキリ見れるギリギリなラインの60分というものにするため、お話は初めから結構クライマックス。中古のRPGを買ったらラストダンジョンちょい前くらいのデータがあったのでそこから始めました、的な展開です。ゲーマーなら分かる感覚ですが、初心者のお客様にはどうなんだ(笑)

最初に少し説明台詞過多なのはさすがに避けられませんでしたが、殺陣や映像の力もあって、そこまで退屈にはさせなかった筈なのです。そもそもコメディですので、常にお客さんにはアプローチをかけまくってはいるのですが。そこは役者陣が頑張ってくれました。

 

さて、お話のお話へ。

登場人物としては、現実世界から主人公の男の子、道野 砕(内気な大学二年生)と、倉木 翠(同じサークルの素敵女子)。そして異世界「カナノミキ」からパーティメンバーとしてアカ、アオ、シロ、クロ、ハイの5人。そして敵キャラとしてギルガメッシュとその部下(いわゆる雑魚敵)マダラ達という、そこそこ分かり易い構図です。

現実の2人もそうなのですが、カナノミキ側のカラーズの5人もかなりの個性派です。厨二病的な話なら必ずこんな奴らいるぜ、って感じのものしかいませんw 人気投票をしたら誰が優勝していたのか分かりませんね(個人的にはシロ、クロ、ハイの三つ巴だろうと思っていますが)。

どれが誰なのか知らない方は、↑の画像から予想してみて下さい。多分想像通りだと思いますけど。

ちなみに、このカラーズ5人の名前は、台本を作る時に仮で付けていたらそのまま採用になってしまったものです。設定的にも分かり易いし良いじゃん、という事で。後付けで色々意味を付け加えてはいますが、往々にしてあることですよねw

他は全部、きちんと考えてから付けたものですよ?

 

 

 

では、ざっくりとストーリーフローチャートを。

 

・主人公、世の中に絶望していたら突然謎の声に導かれ、渋谷から異世界に引きずり込まれる

・起きたらいきなりボスクラスに襲われるが、パーティーメンバーに助けられる

・主人公、急に勇者扱いされる。しかも現実での憧れのサークル仲間が先にいて保証されちゃう

・RPG的通常バトル勃発。両世界の危機ということで主人公、一応勇者として冒険する事を受諾。主人公専用武器、木刀をゲット

・次のダンジョン攻略(実質最後のダンジョン)。パーティーが二手に分かれる。

・片方のパーティ、魔王の罠に嵌まり全滅

・主人公側、魔王の城へ突入。ここでも突入班と防衛班とで分かれる。防衛班、善戦空しく力尽きる

・主人公とヒロイン、魔王と戦うがあっさり負けそうになる(そもそも主人公レベル1)

・主人公、秘めた能力覚醒。魔王に勝っちゃう

・現実に戻る。主人公、前向きになって翠にある提案をする。

終わり

 

 

と、こんな話です。やはり展開としては王道な流れですね。

そこそこのネタバレをしていますが、知っていても本編を改めて見ると、結構笑えたり興奮したり納得出来るものですよ?

 

ちなみにバトルシーンも全て私が基本の立ち回りを提案した物ですが、振付師の熊澤薫氏(ステゴリアでも殺陣監修、出演を担当)からも「こんなものやった事無い」と言わしめる程、私の発想は斬新なのかズレているのか分からないものだったらしいです。おかげさまでバトルシーンは結構好評だったのですけれど。

私自身も、「主宰なんだから」という訳の分からない理由で一番派手な立ち回りをさせられましたw

全く、今まで剣を握ったことの無い人間に二刀流でかつ空中旋風脚をさせるなんて、ヒドイ話ですよ。一ヶ月でどうにか形になったから良いようなものの、もっと私が太っていたりしたらどうするつもりだったのでしょう。

まあ、きっと「痩せろや」と言われるだけでしょうね、ああご無体な。

とは言え他のメンバーも格闘なり刀撃なり魔法なりと、あれこれやっていたのであまりどうこう言えませんがw

 

何はともあれ、素敵なイラストとそこそこ長めの広報期間で結構なお客様にご来場いただき、優秀な(厨二病にノリノリの)スタッフに支えられ、小気味良い台詞とテンポのストーリーと役者の頑張りとか悪ノリの表現により、この作品は団体の立ち上げとしてはそれなりに好評のものとして世間に出て来てくれた結末です。

「厨二病コメディ」という小劇場での隙間産業にも、どうにか喰い込めたのではないかなぁとも思っております(私が知らないだけかもしれませんが)。

 

諸々の都合により映像化はしていないのですが、解説付き台本とパンフレットは実は商品としてございます。

現時点で委託販売等は出来ていないのですが、次回の公演の際も物販として販売致しますので、ご興味の湧いた方はぜひ劇場でお買い求め下さいませ(いずれ公式サイトで通販とか出来ると良いですね)。一応読み物としても面白くなるよう工夫しておりますから。 

そんなに数はありませんが、そこそこの在庫はありますよ(どっちやねん)。

 

 

 

しかし本当に資料用以外映像で残っていないのも勿体ないなぁ~、という作品になりました。知り合いのベテランの演出家さんからも「若手がやるには随分難しい物を作ったねぇ」と言われた程です。

 

 

 

 

 

 

 

 

……なのでいずれ、きちんと映像でも販売出来るようにして、更には追加要素も幾つか考えて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディレクターズカット版として、再演してやろうかと、こっそり考えております!!(笑)

 

 

 

 

もしくはノベライズとか、コミカライズとかw

どちらにせよ、単発で終わらせるには勿体無い要素が多いもので。

 

何でしたらスポンサーさん、お待ちしております★

 

 

 

 

 

そんなわけで。

解説になっているかも怪しい作品解説でしたね。

台本をお買い上げいただいて解説を見て頂いた方は分かるかもしれませんが、作中に出てくる物の名前の拘りなり、エピソード0的な物だったり、結構そっちでも語っているものでw

 

私的には、シロちゃんが人物としてはお気に入りです。

 

 

 

 

そして物語は「棄てられし者の幻想庭園」へ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いたり、続かなかったり(笑)