カッコウ物語
水鳥があちこちで見られるようになっています。
冬になるとやってくるのですね。
寒い日に冷たい水の上で群がる水鳥たちの数も、日に日に多くなっていくのでしょう。
温かくなると、また、寒い南半球へ移動するのですから、「やっと温かくなったのに、冬の気候が好きなの?」って思います。
好みというより自然の摂理にしたがって生きているのでしょうけど…。
バッハの三声のインベンションでシンフォニアといわれる曲集があります。
その中の二番を弾いていて、カッコウの声が聞こえました。
カッコウという鳥も、渡り鳥だそうです。
バッハのシンフォニアの2番を弾いていて、ある発見がありました。
カッコウといえば、子どものころに覚えた「かっこう、かっこう、ないてる。やまのおーく、もりのかーげ。もーうすーぐはるです。」という歌詞で歌っていたのですが、最近になって、「かっこう、かっこう、どこかで。くらい よーる。もりかげーで。さーびしーくないてる。」とかいうような歌詞を見つけました。
子どものころの、カッコウのイメージと違って、陰鬱な雰囲気が漂っています。また、カッコウの習性にも興味がわいたので調べてみました。
すると、カッコウは夜にも鳴くことが多く、子育てに関しても、ホトトギスと同じように托卵といって、他の鳥の巣に卵を産み付け、自分では育てない鳥の種類で、渡り鳥だそうです。
いろいろと暗い性格が見えてきて、ますます、このハ短調の曲がカッコウの曲に聞こえてきました。
3拍子系だからか、なかなかうまく弾けないので、練習していると、暗い雰囲気が続くので、気分を変えてハ長調にして弾いてみました。
カッコウが、日が上ったあと明るい森の中を飛び回りながら鳴いているように聞こえてきます。
最後に、棲みなれた森を離れて、はるかかなたに飛んで行く姿が見えるようです。
ハ短調をハ長調にするだけで、予想していた以上に明るい未来が感じられるので、ぜひ、みなさんもお試しください。