義父を見送って
8月からずいぶんこちらにはご無沙汰していました。
9月はまずMido Labo vol.11があり、それに向けてMido LaboのHPには毎日ブログを書いていたのですが、その分こちらは手薄になってしまいましたね。
そうこうしているうちに、病気療養中だった義父が突然旅立ちました。
9月後半から10月頭まで、ずっと夫の実家におりました。
仕事の関係で一瞬東京に戻った時はあったのですが、ほとんど実家につめていました。
義母の手伝いが私のメインの仕事だったのですが…普段東京にいる嫁は役に立ちませんね。
電話に出ても親戚の誰からの電話なのかはっきりわからず、「少々お待ちください」と言って義母に「お電話です」と取り次ぐのみ。
まるで子供の取次のようでした。
葬儀に関する地元の習慣などわかるはずもなく…夫の従姉妹の皆さんにすべてお世話になりました。
皆さん、本当に勝手知ったる…という感じでテキパキと仕事をしてくださり、あたふたする私の気持ちまで労わってくださり、本当にありがたかったです。
「いてくれるだけでありがたいのよ」
義母はそう言ってくれましたが、洗い物をすることと、弔問にいらした方々にお茶をお出しすることを、とにかく必死にやりました。
少し慣れてきてからは、電気ポットのお湯の残量を確認してある程度以上の量を確保するとか、生ごみをまとめておくとか、洗った食器を乾燥機にかけるとか、洗濯物を畳むとか、本当に基本的な家事をちょっとだけお手伝いすることが何とかできました。
夫の実家に10日間ほどいたのですが、こんなに長く滞在したのは初めてでした。
いつも大体1~2泊だったのです。
おかげで以前より夫の実家のことがわかりました。
分かったと言ってもそんな大したことではありません。
私ができる家事が増えた、ということですね。
それにしても、本当に慌ただしい日々でした。
まずは、義父が亡くなったという一報を受けて帰省してから葬儀まで。
人を見送る時にはこんなにたくさんのことを決めなければならないのか…と驚きつつ、義母と夫のサポートに努めました。
そして通夜から葬儀当日。
ここら辺は私ができることはあまりなく…とにかく遺族席に座る、という初めての経験をしました。
葬儀後、様々な手続き。
葬儀後もやらなければならないことは続きます。
東京に帰るまで、私たちがサポートできることはできるだけやってきました。
いろいろ大変だったこともあった10日間でしたが、この期間を通じて、義父、義母と以前よりちゃんと家族になれたかなという気がしました。
変な言い方ですが、普段離れて暮らしていると、このあたりの感覚が希薄になりがちというか…結構仲良し家族の方だとは思っていますが、普段一緒にいない分、気を遣いすぎるところがあるような気がするんです。
そのあたりが…もうちょっといい意味でお互い気を遣わなくなったかな、と思うのです。
もっと義父ともそういう感じを味わいたかったなぁ。
とにかく温厚で誠実。
「大丈夫だよ」が口ぐせで、自然体で生きることが大好きな人でした。
不思議なことですが、亡くなってからの方が近くにいてくれるような気がします。
そしていつもこちらの不手際に「大丈夫だよ」と言ってくれているという…生前と変わらないですね。
「義父」というより「父」。
「お義父さん」というより「お父さん」という存在。
お父さん。ふつつかな嫁ですが、本当にありがとうございました。
そんなことで、社会に復帰して1週間。
今回の3連休は本当にありがたい。
Mido Laboがあったので、6月くらいからずっと土日はバタバタしていたんですよね。
本当にゆっくりゆっくり過ごしています。
あ、でも早くお父さんの遺影の写真立て買ってこなくちゃ。
黒い縁取りの写真立てがいやで、今のところ家にあったものをつかっているのですが、縁がぷっくりしているのでお父さんにはかわいすぎて、なんだか落ち着かないんじゃないかなぁと思っているのです。
でもきっとお父さんはきっと「大丈夫だよ」と、ちょっと戸惑った顔で言ってくれるとは思うのですが。