師弟関係とは?
正直、私みたいな外国人でインドに骨まで埋める覚悟のない者が本当の意味での「師弟関係」を築けるとは思っていない。
でも、3年前にカタック留学すると決めてきた頃みたいに、ただただチヤホヤされなくなったということは、「外国人のお客さん」を卒業できたのだと思いたいし、余計な外国人扱いされなくなったことは本当に嬉しいことだと思う。
今日は、ビザの更新のための在学証明書にサインをもらうべく、マハーラージ師匠のお家にお邪魔した。
本当は、デリーに到着してすぐ電話するべきところ。デリー到着日に電話したけれど、久しぶりすぎて極度の緊張で、最初の数コールで切ってしまい、昨日のクラスで対面でご挨拶した。そこでは「デリーが暑い時期にわざわざ戻ってきたのかい?」と声をかけてくださったが、社交辞令のような感じがしてしまって、それ以上話すことができなかった。
そんな具合なので、在学証明書のサインのお願いも携帯ではなく固定電話に。昨日は兄弟子さんが電話に出て、また明日の朝にかけるように言われ、今朝かけたら、師匠ご本人が電話に出られて、来て良しとなった。
お部屋に入ると、カンジーラー(鈴のないタンバリンのような太鼓)を嬉しそうに叩いていらした師匠。日本からのお土産をお持ちして、暫くお話ししていると、兄弟子の方がお帰りになったので、身の回りの世話をさせて頂いていていると、会話が弾んだので少しホッとした。師匠の笑顔を拝見するのは久しぶりだった。
今、日本で上演中のマハーバーラタ戦記の話や、マハーラージ師匠が昔、来日された時にご覧になった歌舞伎や宝塚のお話、昨今のインドや日本の国際情勢について、テレビで流れていたニュースなど、色んなお話をした。
暫くすると、お孫さんを教え始めた師匠。退出するか悩んだが、私の方を向きながらも話しを続けてくださったので、そのまま暫く横に居させて頂いた。家族とそうでない者を一緒には教えないと明言されていて、家族の方を教えている様子を拝見する機会は殆どなかったけれど、今日はその教えを見ているだけで、私もたくさん学んだ。それも特別に幸せな気分で。
これまで、文化の違いで知らず識らずに無礼な振舞いをしてしまって反省ばかりだけど、こんな幸せな師弟関係を続けていけたらいいなと心底思う。
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