初代 神武天皇 9.邇藝速日命
さて、前回までは、9月に訪問させて頂きました大和の巡礼に関して、「参拝紀行」で書かせていただきましたが、その間、この神武天皇のところをお休みしてしまいました。
前回はこちらです....
実は、ちょっと変なことを申し上げるかもしれませんが(筆者は変なひとなので…)、この巡礼中にずっと誰かに見張られていた気がいたしました。
あーー!!
被害妄想ですね。
ついに、わたくしはそんなことになってしまったのか...
そう思われてもいたしかたないかもしれません。
だって、わたくしは特別な能力を持っている訳でもなく、まったく普通のひとですから...
ですが、実は、最初は完全に見張られていたのですね。
なので、わたくしは大物主さまの関係かと思いました。
三輪山は初めてでしたし。
おいおい!なんかちょっとおかしな輩が来たなぁーー。
よくもまぁ、半世紀以上も本当の大和にこないで、偉そうなことを宣っていやがって、不逞野郎だ!
って、大物主さまの家来、それもうーんと下っ端の... (すみません、そういうかたがいらっしゃるのどうかわかりませんが、分かりやすい例えです)。
なので、正直、大神神社は最初は怖かったんです。
結構、緊張の連続でステアリングを握ってました。
安全運転(わたくしにしては...)してましたし...
ですが、大鳥居から先は、きちんとお通ししてくださいました。
でも、大阪から奈良に行くまでは、本当に怖かった。
関西の運転も久しぶりでしたし...
レンタカーだったし…
その見張られていた感は、大神神社に滞在している間はずっとありました。
ところが、次の檜原神社では全く感じませんでした。
なので、これは錯覚だったのかと。
しかも、檜原神社からの帰りはまさにケモノ道。
レンタカーが1500クラスの小さなクルマだったのでなんとか通れましたが…
なんていうようなところを通していただけました。
しかし、なんと実は極め付けが大和神社だったのですね。
わたくし大和神社に中々入れなかったところを、居合わせた方に入れて頂いた。
正確に言うと、クルマで鳥居を入って良いことを教えていただいたのですね。
これは決定的でしたね。
そして、このお社では、とてもぎこちない参拝になりましたが、蛙に助けられました。
でも。でもでも、石上神宮は、全くその気配すら薄れ、寧ろ大変スムースに…
それでわかったのです。
どなたが見張って、いや、見守ってくださっていたのかが…
そして、この辺りが、わたくしがこのテーマを続けていく限り、とても鍵になる部分なのだと。
しかし、御守りいただいていたとは…
感謝です。
流石に日本の神様です。
ということで、久々ですが、古事記に戻ります。
(現代語訳)
邇芸速日命(ニギハヤヒ命)がイワレビコ命(神武天皇)のもとにやってきました。
そこで言うには
「天津神の御子が天降ったと聞きました。
そこで私も天降って来ました」
と言い、天津神の印である宝物をイワレビコに献上しました。
その後、ニギハヤヒはトミビコ(=ナガスネヒコ)の妹の登美夜毘売(トミヤビメ)と結婚して、生まれた子が宇麻志麻遅命(ウマシマジ命)です。宇麻志麻遅命(ウマシマジ)は物部連(モノノベノムラジ)・穂積臣(ホズミノオミ)・婇臣(ウネノオミ)の祖先です。
イワレビコはそうして荒ぶる神を説得して平定し、抵抗するものを撃退し、畝火(ウネビ)の白祷原宮(カシハラノミヤ)で天下を治めました。
ニギハヤヒさまです。
実は、この神さまが、この後の記紀、その他の各古文書に大きな存在を存在を現します。
そのことについては、見る角度によって色々な説(或いは論調、信仰等)に繋がり、また、変わって参ります。
したがって、今後、このブログでも折に触れて書いていく予定です。
今回は、このニギハヤヒさまという神さまの存在と、このタイミングで、古事記には初めて出て来られたということを、ここで確認させていただきたいと思います。
そこで、今回はここでの大事なポイントをまとめますと...
ニギハヤヒは、イワレヒコとは「別系統」の天孫氏族ですが、この大和にはイワレヒコより早く入り、すでにイワレヒコの宿敵であったトミビコを従え(トミビコの妹を妻に迎えていた)親族にも加えておりました。
ようするにこの時点で、ニギハヤヒはトミビコを従えて大和を支配していたと考えるのが普通でしょう(豪族の娘を娶ることでその土地の霊力を引き入れるというのは日本神話の定石ですね。これまでの神さま、スサノオさま、ニニギさま、ホヲリさまも、みなさまそうしてきましたね)。
ニギハヤヒさまは、イワレヒコさまに「天津瑞(あまつしるし)」をお渡しになることで、服従し、国譲りをされています。
ここで大事なことは、表向き大和の長であるトミビコを倒すことでイワレビコの大和平定が実現するところを、ニギハヤヒが服従の意を現すことで、これ以上のトミビコとの戦闘がなく、イワレビコの大和平定が完成したということです。
さらに、ニギハヤヒとトミビコの妹との間に授かった子が物部連らの祖であることも大事な一節です。
このように、ニギハヤヒさまの登場は、前述したように大きな意味があり、それは、多くの解釈がなされます。
え、冒頭の文章も...??
実は、かなり、関係がありますが...
ということで...つづく...