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スタートトゥデイが見る未来とは

2017.10.10 15:38

8月にZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが時価総額1兆円を超えたことはご存知の方も多いでしょう。


これを牽引したと言われているのが2016年11月1日に開始した「ツケ払い」という新しい決済サービスです。


それではこの「ツケ払い」の凄さについて見ていきましょう。




ツケ払いによる取扱高の増加

まずはこちらを御覧ください。


これはスタートトゥデイの17年3月期の決算説明資料における商品取扱高の推移を示したものです。

ツケ払いを始めた17年度3Qは2Qに比べて約4割増加しています。


ECでの買い物は商品が届かないかもしれないという不安もあるようで、後払いがユーザーにとっても安心感があるのかもしれません。

また与信審査にはクレジットカード情報が不要である点は若年層のユーザーにとって利用しやすくなっているようです。


ちなみにGMOペイメントゲートウェイ社の提供するGMO後払いという仕組みを利用していますが、ZOZOTOWNのツケ払い開始後にこの会社の資産が大きく増加している点も興味深いです。



ツケ払いがfintechと呼ばれている理由

ツケ払いとは最大2ヶ月後まで商品代金の支払いを延ばせるサービスです。

最大税込みで5万4千円までの与信枠で、一回あたりの手数料は税込み324円です。


言い方を変えればリボ払いの限度額が5万4千円のクレジットカードを発行しているようなものです。

つまりツケ払いとは高金利で金貸しをしているのとほぼ同様であると考えられるためfintechと捉えられています。



批判の声も

会員登録さえすれば限度額までツケ払いで買い物ができてしまいます。

それゆえに購買欲求を抑えられない若者の足元を見て、購買を促進していると批判する声も少なからずあるようです。



これから

9月にはジーユーとユニクロもオンラインストアの決済方法に後払い決済を追加しました。

これから後払い決済を導入する事業者が増えることで、社会問題になっていく可能性も秘めていますね。


最近ではZOZOTOWNが新たに、送料を消費者が決められる仕組みを導入して話題となりました。


この狙いとしては新規顧客獲得、顧客満足度の向上、商品提供者の価格設定という手間を省くことなどが考えられます。

デメリットとして顧客の支払額低下により収支が悪化するというリスクが考えられるので、大きなチャレンジであるといえます。


スタートトゥデイ社長の前澤氏は最近プライベートブランドへの挑戦を示唆するツイートも残しています。


EC事業の可能性をどんどん広げているスタートトゥデイ、今後の成長から目が離せません。