参加団体紹介:トラッシュマスターズ
撮影:ノザワトシアキ
トムアクターズスタジオ出身の中津留章仁、ひわだこういち、吹上タツヒロを中心に2000年に旗揚げ。
初期はコメディタッチで毒のある作品を中心に上演。2003年に上演された第7回公演「TRASHMASTAURANT(トラッシュマストラント)」がCXの深夜番組「演技者。」にてドラマ化。(主演:坂本昌行(V6))
第8回公演以降は、主宰である中津留章仁の意向により、ストレートプレイの枠組みの中で、より独創的で革新性あふれる舞台表現を求めて作風を一新する。現在では、現代社会が抱える問題等を取り入れた骨太な物語で、観る者の魂を揺さぶる重厚な人間ドラマを中心に描いている。また、どなたでも楽しめる作品を前提とした上で、近年は、笑いの要素を一切排除する手法など、現行の演劇制作からはタブーとされる条件を内包しながら「演劇の未来」「可能性」を模索することに挑戦し続けている。
これはカンパニー名にあるように、自らを「TRASH=駄作」のマスターと銘打ち、現行の「名作」や「王道」「主流」の方程式にはなかった要素を探して用いることで、それらと同等、あるいはそれ以上に価値のある作品創りを目指していることに由来している。
彼らのあくなき探究心と日々の研究に裏打ちされた他に類を見ない確かな舞台表現は、圧倒的な価値観をもって、演劇ファンだけでなく、多くの同業者や業界関係者からの熱い支持を集めている。
2011年、東日本大震災をモチーフにした作品「黄色い叫び」、「背水の孤島」を製作し、演劇評論家の間で話題になり、中津留章仁はこの年の演劇賞を総なめにした。
2013年、トラッシュマスターズ「極東の地 _西の果て」、「来訪者」の2作品においての評価で出演者の林田麻里さんが第48回紀伊國屋演劇賞個人賞に選ばれる。