日本の難民受け入れ問題（Vol.3）
みなさんこんにちは~(*’ω’*)BOND学生メンバーのMです！
日ごとの寒暖差が激しいこの頃ですがいかがお過ごしですか？
日本の難民受け入れ問題をわかりやすく解説するシリーズの３回目です！
今回は日本の難民受け入れの問題点について一緒に見ていきましょう(^^♪
① 日本の難民認定は厳しすぎる？？UNHCR基準とのずれ
みなさんは難民が来日してから受け入れが確定するまでに踏まなければいけないステップをご存知ですか？
彼らは法務省の「入国管理局」（以下入管）という部署に申請を出し、厳し~い審査を受け難民として認定されなければ日本政府の庇護を受けることはできません。(; ･`д･´)
この審査の基準はUNHCRが次のように定めています。
「証拠に関する限り、難民申請は刑事事件とも民事上の訴えとも異なるものである。」「申請者の話が全体的に一貫しており、一応確からしいと審査官が判断した場合には、いかなる疑いの要素も該当申請を損なうべきではない。つまり、申請者は灰色の利益を与えられるべきである。」
少し難しいので簡単に言うと…
「一つ、難民申請には明白な証拠はいりません！二つ、彼らの話が本当らしければ、とりあえず許可しましょう！疑わしきは申請者の利益です！」
なんでこんなに申請者に甘いのって？なぜなら厳しい審査のせいで救われるべきなのに救われない人々を生まないためです。
これが国際的なスタンダードなんです…ほんとはね(*_*;
しかし！日本の場合はどうでしょうか。
入管は以前から次のように主張しています。
「難民該当性の判断は、難民認定手続きにおいても通常の民事訴訟における一般原告と同様に解されることから、申請者である原告は、自分が難民であることについて、「合理的な疑いを容れない程度の証明」をしなければならない。」。
つまり、「難民申請には民事訴訟の原告のように疑いの余地のない完璧な証明が必要です！」と言っているんです…
あれ？入管の難民審査の基準はUNHCRのものとは大きくずれていますよね(;・∀・)
どうして？と思った方！次にこの厳しすぎる難民審査基準の理由を探っていきましょう！
② そうだったの？日本の法律上の難民に対する認識って実は…
少し難しい法律の話になりますが、出入国管理法から見ると難民はほとんどすべて不法滞在者・不法入国者なんです！(ﾟДﾟ;)
しかし日本は「難民条約」の加盟国ですから、難民認定法という法律も持っています。
こちらの法律によれば、日本に助けを求めてやってきた彼らは難民申請者として扱われます。
で、結局どっちなの？と思いますよね(;^ω^)
残念ながら現状では彼らの二重性は解消されていません…
③ 元凶はここにあった？日本で出入国管理を行っているのは誰？
今まで見てきたように、二重性を持った（持たされた）彼らが本当に難民なのか審査す るのは「入管」です。ただ入管の仕事は難民認定審査だけではありません。
不法入国・滞在者の摘発や強制退去（強制的に母国に送り返すこと）も行っています。
入管は普段、出入国管理法に基づいて仕事をしているんです。
そうそう、この法律さっき出てきましたよね？
難民を不法滞在者・不法入国者と位置付けているほうです！
どうして日本の難民認定が厳し~くなっているのか、もうお分かりの方もいるかもしれません。
「難民はみんな不法滞在者・不法入国者だ！悪い奴だ！( ﾟДﾟ)」という出入国管理法の下に入管が難民認定審査を行っているからなんです。
この問題はすでに難民支援者や国連高等弁務官日本韓国事務所（UNHCR）などに指摘されています。
また、公正な審査を行うために入管とは別の独立した第三者機関が難民認定審査を行うよう法改正をするべきだと要求もされています。（今のところ日本政府は聞く耳を持っていませんが…ゴホゴホ）
④ 今回のまとめ！
さて、今回は日本の難民受け入れの問題点をみなさんと一緒に見てきましたね(*^^*)
最後に少し要点を思い出してみましょう！
・日本の難民認定基準は国際スタンダードであるUNHCRのものとずれ、厳格になっている。
・難民はすべて不法滞在者・不法入国者？それとも難民申請者？
ここには、出入国管理法と難民認定法の二重性。
・法務省入国管理局は「難民はみんな不法滞在者・不法入国者だ！」という考え。
その立場で難民認定審査を行うため、公正性に欠ける審査。
ところどころ難しい話も入ってきましたが、最後までお付き合いくださったみなさんありがとうございます！！
少しでも日本の難民受け入れ問題について一緒に考えていくきっかけになれば幸いです…m(__)m
「ここの文、どういう意味？」「BONDって何やってるの？」等々疑問を持たれた方、メッセージ大歓迎です(^^♪