今日のニュース(2017/10/14)
◯中国、車用電池シェア6割 国が巨額投資支援
電気自動車(EV)に必要不可欠な部品である「車載用リチウムイオン電池」で、中国メーカーの存在感が強まっています。中国国内で大手の「寧徳時代新能源科技(CATL)」が掲げた中期構想は、“世界需要の2倍近い年50ギガワットの生産能力を2020年までに保有する”というもので、世界中が度肝を抜かれました。ほかにも中国国内にはリチウムイオン電池メーカーが複数あり、世界のリチウムイオン電池市場で中国メーカーは全体の6割強のシェアを誇る最大勢力です。それに追随するのが2位の日本(2割強)で、韓国は1割弱にとどまります。
このように、中国勢がシェア6割強を取るに至った背景には、各企業が「EV新時代」の最先端を行こうと大型投資を競い合っていることに加え、中国政府がEV産業をサポートする体制を整えていることがあります。実際に、中国政府はEV車をはじめとする新エネルギー車を、2020年までに5,000万台普及させることを掲げているほか、ガソリン車を廃止する検討も始めています。
中国政府のEV車メーカー補助を受けようと進出した海外企業も多くありますが、海外メーカーは補助の対象外。中国の地元企業の技術進歩を守り、経済的にも潤うように定められた政策を受け、海外企業は他の地域への進出を強化しています。
「電池が自動車の競争力を決める」時代が到来しつつあります。
◯日経平均2万1,000円回復 21年ぶり 今年初の9日続伸
日経平均株価は9日連続で上昇し、2万1,000円を回復しました。景気や企業業績が好調であること、世界的に株高傾向にあるなか北朝鮮リスクで出遅れていた日本株の割安感があること、衆院選で自民・公明両党が優勢であり安定した政権が見込めることから、海外投資家による買いが集まっていることが原因です。
◯神戸製鋼所、順法意識乏しく
神戸製鋼所の不正行為をまとめると、
・1990年代 総会屋に対する利益供与
・2000年代 工場のばい煙データの改ざん問題
・2009年 政治資金規正法違反
・2016年 日本工業規格(JIS)違反
のようになります。グループ全体で違反を良しとする文化が広まっているのではないか、という見方が強まっています。
この背景には、神戸製鋼所ならではのビジネスモデルが関係していると言われています。
神戸製鋼所は、鉄鋼、アルミ、建設機械、電力など事業領域が広く、各事業の垣根が高い特徴を持っています。違った観点からこれらの事業をみると、鉄鋼とアルミは「半製品」を販売するビジネスであること、建設機械・電力は「完成品」を販売するビジネスであることがわかります。今回ずさんな品質管理が問題となっているのは、鉄鋼とアルミの「半製品販売事業」であり、後者の「完成品販売事業」では品質の問題が起きていません。新聞によれば、半製品を販売するビジネスモデルが品質管理の不徹底の引き金となり、今回のような問題を引き起こしたようです。
(おそらく、半製品の卸先に対して安く販売しなければならず、会社としての利益が小さいため、管理体制を徹底しなければという意識が薄くなってしまったのだと思います)
◯業績回復に黄信号
神戸製鋼所のデータ改ざん問題によって、業績や資金繰りへの悪影響が懸念されています。JR東海やトヨタ自動車、三菱重工業など多くの企業に対して品質管理に問題のある製品を卸しているため、部品交換やリコール(回収・無償修理)、損害賠償などが発生する可能性があります。そうなった場合、神戸製鋼所は多くの資金をこのような対応に回すことになるため、利益を圧迫する可能性があるのです。さらに、神戸製鋼所のフリーキャッシュフローをみると、3期連続で赤字となっています。これは、自動車の軽量化に使うアルミ材に700億円もの資金を投下し、アジアで生産設備を強化しているためです。これに加えて部品交換や損害賠償があると、フリーキャッシュフローの赤字額は拡大します。この際、成長戦略として実施していたアルミ材の生産設備増強を止めざるを得ないため、この問題が解決したとしても、将来の成長シナリオが後ろ倒しになると考えられています。
◯「インフルエンサー」採用増 ファッション各社 個人の発信力活用
ファッション各社がSNSで発信力のある個人「インフルエンサー」の採用を増やしています。眼鏡大手のオンデーズは、インスタグラムなどのフォロワー数が1,500人以上である人の採用を優遇し、月5万円の手当も支給するそうです。アパレル大手のTOKYO BASEも2018年入社の新卒採用にインフルエンサー採用を取り入れており、ファッションアプリ「WEAR」で1,000人以上のフォロワーを持っているか、インスタグラムで2,000人以上のフォロワーを持っている学生の書類選考と一次面接を免除しました。また、アパレル販売のベイクルーズでは、2017年入社の採用から、応募者が撮影した15枚の着こなし写真を元に先行する「ファッションインフルエンサー・セレクション」という制度を設けています。
ファッション関係の事業をおこなう会社がこのような採用に取り組む背景には、消費者が親近感を持ちやすいインフルエンサーを囲い込み、インターネット上で自社の魅力を効率良く拡散したいと考えていることがあります。
採用されたインフルエンサーは、販売員などとして働きながら、個人のSNSアカウントで自社の商品やお店の様子などを写真などを使いながら発信する役目を担うことになります。
◯コーヒー店、「高級」に活路 ドトール・日レスホールディングス営業利益最高
ドトール・日レスホールディングスの業績が伸びています。同社が展開するコーヒー店には3種類あり、安く美味しいコーヒーが楽しめる「ドトール」、コンセントを充実させた「エクセルシオール」、座り心地の良い椅子などを揃えた単価が高めの喫茶店「星乃珈琲店」です。この中で好調なのは「星乃珈琲店」。同系列店の高めの単価が売上に大きく貢献し、人手不足に伴う人件費増加も吸収しています。背景には、働き方改革によって、終業後やテレワークで喫茶店でコーヒーを飲みながら仕事を済ませたいという人が多くいることがあります。
節約志向が高まる中でも、落ち着いて仕事ができる環境であるとともに、美味しいコーヒーと軽食が楽しめる場所であることに付加価値を見出す人が多く、コーヒーの価格を高めに設定しても売れる傾向にあると言えます。
◯月次開示、投資のヒントに
企業が発表する月次情報は投資のヒントになります。年度毎の決算や四半期毎の決算をチェックする人が多いですが、毎月発表される月次開示もチェックすることで、足元の業績を理解できたり、次の決算を予想したりできるのです。
「業績は遠くから近くまでズームレンズで見るべきだ」とある運用会社の幹部は言っている通り、長期で俯瞰して見ることに加え、短期で足元を見ることも大切なのです。
ただし、業界によって月次開示の価値は異なります。外食や百貨店、アパレルなどは月次の来店客数、販売単価が業績や株価の先行きを映しやすい性質を持っていますし、航空会社などの輸送業界の月次は、世界景気が即座に反映される性質を持っています。半導体や電子部品メーカーの月次は、技術革新のサイクルが早く、受注の浮き沈みが激しいため、月次情報にこだわりすぎると企業本来の競争力を見失うことがあります。それぞれの業界の特性を考えつつ読み込むことが大切です。
◯つみたてNISA受け付け開始 厳選投信114本 どこで買う?
積立型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」の口座開設受付が始まりました。この制度は、年間40万円までの投資額なら、運用益が20年間非課税になる制度です。長期で資産形成を目指す現役世代に向いており、対象商品は金融庁が承認した低コストの投資信託です。現在承認された投資信託は114本ありますが、銀行や証券会社によって取扱数が異なるので、注意が必要です。
これまで「貯蓄から投資」への動きが広がらなかった要因として、「いつ、何を買えばいいか」がわからず不安に感じる人が多かったことがあります。そこで金融庁が目利きして投資信託を絞り込み、つみたてNISA用に114本を承認しました。
しかし、銀行や証券会社によって取り扱う本数が異なります。たとえば、三菱東京UFJ銀行などの大手銀行では3〜8本程度、野村証券などの大手証券では3〜12本程度、SBI証券などのネット証券では100本程度です。
ほかにも、毎月積立できる最低金額にも差があります。大手銀行では「月1万円以上」とする例が多いですが、みずほ銀行やゆうちょ銀行は「月1,000円以上」、SBI証券や楽天証券などのネット証券では「毎日100円以上」で積み立てることができます。
自分に合った取引口座でつみたてNISAをすることが大切です。