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株式投資家の暮らしと夢

6724 - セイコーエプソン(株)

2017.10.20 15:00

セイコーエプソン株式会社(Seiko Epson Corporation)は、長野県諏訪市に本社を置く情報関連機器、精密機器のメーカーです(登記簿上の本店は新宿区にある)。

略称・ブランドは「エプソン(EPSON)」です。

インクジェットプリンターを始めとするプリンターや、プロジェクタ、パソコンといった情報関連機器、水晶振動子(クォーツ)、半導体などの電子デバイス部品の製造を行っています。

また子会社ではないものの、セイコーホールディングス株式会社、セイコーインスツル株式会社とともに「セイコーグループ中核3社」の1つとされ、SEIKOブランド、およびORIENTブランドの各腕時計の開発・生産も行っています。

インクジェットプリンタ(IJP)国内首位級で、インク消耗品が好採算です。

利益は下期偏重しています。

2003年(平成15年)6月、東京証券取引所市場第一部へ株式を上場した。

証券コード6724。


概要を見てみましょう。

服部時計店(現在のセイコーホールディングス)の元従業員で諏訪市で時計の小売・修理業を営んでいた山崎久夫により、有限会社大和工業(だいわこうぎょう)として創業しました。

服部家・第二精工舎からの出資を受け、第二精工舎(現在のセイコーインスツル)の協力会社として腕時計の部品製造や組み立てを行っていました。

1943年に第二精工舎が工場を諏訪市に疎開、諏訪工場を開設しました。

終戦後も第二精工舎の疎開工場は諏訪の地にとどまり、大和工業との協力関係を強めていきました。

1959年に大和工業が第二精工舎の諏訪工場を営業譲受し、株式会社諏訪精工舎となりました。

諏訪精工舎は、諏訪市とその周辺地域で腕時計の一貫生産体制を確立しました。

諏訪精工舎を含め、戦中・戦後に諏訪圏(岡谷市、諏訪市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村)・塩尻市・松本市・伊那市には精密機器製造業(時計、カメラなどの部品製造・組立)が集積、同地域は「東洋のスイス」と称されるまでになりました。

1961年に子会社として信州精器株式会社(後のエプソン株式会社)を設立しました。

1985年に諏訪精工舎と子会社のエプソン株式会社が合併して、現在のセイコーエプソン株式会社に社名を変更しました。

セイコーグループ各社との協業により、独自設計の機械式腕時計(マーベル)・自動巻き機械式腕時計、卓上小型水晶時計、世界初のクォーツ腕時計(アストロン)、自動巻き発電クォーツ腕時計(オートクオーツ)、スプリングドライブなどを開発、時計の高精度化・低価格化を進めました。

時計の製造・開発から派生する形でプリンターや水晶振動子(クォーツ)、半導体、MEMSデバイス、液晶ディスプレイ、高密度実装技術・産業用ロボットなどの開発を行い、それらが現在の当社の主要事業に結実・発展しています。

現在の主力事業・主力製品はインクジェットプリンターや液晶プロジェクターなどの情報関連機器です。

創業事業である時計事業もセイコーブランド向けの製品の開発・生産を続けています。

国内拠点の多くが長野県内に点在し、その他に山形県酒田市、秋田県湯沢市、北海道千歳市にも製造拠点があります。

子会社にエプソン販売(国内市場向けエプソンブランド商品販売全般)、宮崎エプソン(水晶デバイス事業)、東北エプソン(半導体、プリンター部品の製造)、オリエント時計(主にオリエントブランドの腕時計を中心に製造、セイコーブランド向けは本社塩尻事業所の管轄)や孫子会社エプソンダイレクト(PC周辺機器のユーザ、法人向け直販)などがあります。


セイコーホールディングスとの関係

会社の名称からセイコーホールディングスの子会社と誤解されることが多いが、別経営の独立した会社です。

セイコーインスツルはセイコーホールディングスの完全子会社となっているが、それに対して現在のセイコーエプソンはセイコーホールディングスとの直接の資本関係は薄いです。

とはいうものの、創業者の山崎久夫が服部時計店の元従業員であったことや、創業当初に服部家・第二精工舎からの出資を受けていたこと、また第二精工舎の協力会社として腕時計の部品製造や組み立てを行っていました。(ただし、当初から服部家との資本関係はあったが、服部時計店の子会社ではなかった。)

また、前身である諏訪精工舎は大和工業が第二精工舎の諏訪工場を営業譲受して生まれたことなどから、服部時計店・第二精工舎との強い関係がありました。

現在もセイコーの創業家である服部家(服部金太郎の次男・正次の家系の個人および一族の資産管理会社)が大株主であり、時計の開発・製造での関連が深いです。

そのため、セイコーホールディングス株式会社(旧服部時計店)を中心とするセイコーグループのひとつとして見なされており、セイコーインスツル株式会社も併せて「セイコーグループ中核3社」を形成しています。

ただし、セイコーホールディングスとの関連事業である時計関連の売上げはセイコーエプソン全体の売上げに占める割合は数%程度であり、プリンターなどの主要事業と比較すると低い割合になっています。

地球を友に -Better Products for a Better Future -


投資判断ですが、時価総額は売上高と同じくらいで、営業利益率は6%です。

信用倍率は1倍割れをしていまして、チャートは右肩上がりの歴史的高値圏です。

割安感及び需給の良さを感じるのですが、売り抜けの出来高の山らしきものが見るのが気にかかります。

その点に関しては要注意ですが、私の投資判断は買いです。