6841 横河電機(株)
横河電機株式会社(よこがわでんき, 英語: Yokogawa Electric Corporation)は、東京都武蔵野市に本社を置く、工業計器・プロセス制御専業メーカーです。
計測・制御機器メーカーとしては国内最大手、世界第3位です。
横河電機グループの事業持株会社としての機能も有しています。
芙蓉グループに所属しています。
制御機器に重点を置き、海外攻勢強めています。
テスター分社化、脳磁計など新事業も整理中です。
概要を見てみましょう。
1983年4月1日、工業計器・プロセス制御の大手専業メーカーの双璧であった横河電機製作所と北辰電機製作所が合併し、横河北辰電機株式会社が発足しました。
1986年にCIを実施し、横河電機株式会社と社名変更し、現在に至ります。
横河電機製作所
大正期に創業。創業者横河民輔は、建築家として知られ、日本工業倶楽部や日本橋三越等の著名な建築物を設計しています。
横河工務所(現・横河建築設計事務所)や横河橋梁製作所(現・横河ブリッジ)の関係会社として設立しました。
当時、輸入に依存していた計測器の国産化に取り組むために設立されました。
第二次世界大戦中、軍需により急成長し、終戦時は1万人の従業員を擁していたが、戦後、300人の従業員から会社を再建しました。
高度経済成長の中、計測器メーカーから工業計器・プロセス制御機器メーカーに転換して躍進しました。
ヒューレット・パッカードとの合弁による横河ヒューレット・パッカード株式会社(現:日本ヒューレット・パッカード、アジレントテクノロジー)の設立、ゼネラル・エレクトリックとの合弁によるGE横河メディカルシステム(現:GEヘルスケア・ジャパン)の設立など、積極的な経営戦略で業界首位を不動のものにしました。
1982年の時点で従業員約3,000人を擁していました。
北辰電機製作所
同じく大正期に創業しました。
創業者は、科学者長岡半太郎の助手をつとめた清水荘平です。
戦前は計測器メーカーとしては国内最大手でありました。
航空・舶用機器に強く、大戦中、軍需によって急拡大しました。
終戦時の従業員数は2万人です。
北辰は軍需への依存度が高かった上、主力工場が戦災で壊滅し、戦後の成長の足かせとなりました。
戦後、従業員数450名で再建を図り、逸早くコンピュータの分野に進出し、工業計器・プロセス制御機器メーカーに転換しました。
住友グループとの関係が深く、1982年時点で、業界三位であり、従業員約2,800名を擁していました。
横河北辰電機→横河電機(現在)
1983年、株式会社横河電機製作所と株式会社北辰電機製作所が合併、横河北辰電機株式会社と改称しました。
従業員数は6,000名を超え、売上高も1,000億円を突破しました。
1986年にCIを実施し、現在の横河電機株式会社となりました。
合併により、ハネウェル(アメリカ合衆国)に次いで世界第2位の工業計器・プロセス制御機器メーカーとなりました。
横河電機は、近年まで良好な財務体質のもと、安定経営を行ってきました。
バブル期には、合併により倍増した人的資源の有効活用、本業以外の収益源の拡大を企図して、子会社を多数設立し、社業の多角化を図ったが、バブル崩壊後の縮小経済のもとでは、子会社の統廃合、清算を順次進めて経営改革を行いました。
その流れで、ヒューレット・パッカード(日本ヒューレット・パッカード)、アジレント・テクノロジー(横河アナリティカルシステムズ)やジョンソンコントロールズ(横河ジョンソンコントロールズ)、トヨタ自動車(トヨタマックス)、早稲田大学(早稲田大学ラーニングスクエア)と合弁を解消するなどの事業構造の再構築を図りました。
しかし、近年は光通信分野をはじめとする新規投資の失敗や、半導体関連事業の採算の悪化などがたたり、2008年度・2009年度・2010年度の当期利益が赤字になるなど、経営環境の変化に見舞われ、世界第2位から3位に転落しました。
また、2013年には、営業・保守サービス部門を横河ソリューションサービスに移管しました。
特筆すべきこととして、グループを挙げて障害者雇用に積極的に取り組み、さらには知的障害者の特例子会社である横河ファウンドリーを設立し、民間企業による知的障害者の人的資源としての活用のモデル企業として位置づけられています。
横河まつり
横河電機をはじめグループ会社の本社が集中する武蔵野市では、地域との協調・共存共栄を目指した活動を重視しており、横河電機のグラウンドで毎年開催される「横河まつり」は、グループ従業員とその家族だけでなく近隣住民も参加するイベントとなっています。
同イベントでは、横河電機の社長以下役員、グループ会社の社長・役員が模擬店を開いて自ら来場者のホスト役を演じることが恒例となっています。
100 Years of Yokogawa
投資判断ですが、時価総額は売上高の1.4倍近くで、営業利益率は7%です。
妥当な株価だと思います。
チャートは右肩上がりの上昇相場で、歴史的高値圏で、信用倍率は1倍を大きく下回っています。
割安な株はたくさんありますので、私の投資判断は今回は見送りです。