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ギャル再興の兆し、異色肌系・アゲハ系・ダンサ系の三類

2017.10.17 03:05

【ファッション考察】 ギャル文化が日本で再興しつつある。ギャル文化には複数の文化があるが、今、再興しつつあるものはコギャルの派系だ。“コ”と付く以上、親がいる。親に値するのがボディコン・ワンレンのバブル時代のギャル。コギャルの派系の方は、ガングロ・マンバ系、アゲハ(夜の蝶)系と新しいダンサ系に分かれる。


何故に日本ではギャルが流行るのか、何故に女子は変身を求めるのか。その答えのヒントが、先日に行われた女性誌「ageha」のイベントで確認できた。同誌のモデルを務めるアゲハ系の女子は「誰でもすっぴん系のメイクが似合う訳じゃない。」と同誌の発刊に関してコメントした。確かに、ここ数年は濃い化粧ではなくメイクアップを控え目にした“すっぴん”系が主流だ。だが彼女は、女子の皆が“すっぴん”を求めている訳ではない、“すっぴん”に自信が無い心音が滲み出た。



<なりたい自分に>

 反面、コスプレ文化の勃興や今月のハロウィンでの変身願望は、各種イベントのコスプレ会場やハロウィン時の六本木・渋谷をみれば力強い。その力は一つの経済を起している程だ。先のアゲハ系は、浜崎あゆみ(戊午)を信奉する者が多かった。歌舞伎町や六本木のキャバ嬢が行っていたメイクアップで、ヘアメイクとネイルが特徴的だ。髪型を“盛る”という表現で、頭を高くする。中国の後宮や欧州の宮殿で歴史的に女性が頭を“盛る”文化が歴史の教科書に記されている。今は盛らずに巻き髪等で淑やかなテイスト。


ガングロ・マンバ系は、およそ二十年ほど前に安室奈美恵(丁巳)を信奉したアムラが、行き着いた渋谷センタ街の住人。今は、記事「話題の“異色肌ギャル”に見る、繰り返すギャル文化 抑圧された自分を解放する手段に/オリコン」の通り、異色肌ギャルへと変貌した。映画「アバタ」の様なテイストだ。アニメや漫画、ゲームに登場するキャラクタに影響を受けている。顔と身体をグリーンやピンク、パープル、イエロ、グレー等にする。



大人は若者の文化を支援できるか

 比較的新しいダンサ系はビヨンセ・ノウルズ(辛酉)やレディーガガ(丙寅)、ニッキー・ミナージュ(壬戌)等のバックダンサないしポールダンサの衣裳の様なテイストだ。六本木「バーレスク東京」やアイドル寄りのビキニ系だがユニット「サイバー ジャパン ダンサーズ」の影響でクラブ等に踊れる女子が増えつつある。鍛えた身体と優れた身体能力を必要とするポールダンサを最上位に掲げる。ダンス人口が増えている背景がある。


今は大別して、この三類のギャルがいる。彼女達は変身をして、幾つもの人格を獲得する事ができる。普段の自分ではできない事ができる様になる。このギャル復興の兆しは、“ありのまま”の限界と“ありのまま”では成長できない点を悟ったのだろうか。女子は変身をして普段、挑戦できないもので経験を得る。その経験が本体の自身の中で培っていき、人間力を向上させる。その数が多数となれば文化となり若者からの経済が発生する。

自身らで新たな文化を創れない大人達は、若者の文化発祥を支援する事で経済を得る。


画像引用:@miyakocore@non_caffeine96

撮影記事:金剛正臣