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7th heaven side B

から紅の恋歌 「恋歌 下の句 -1」

2017.09.30 14:20

恋歌 下の句1

4: No rain, no rainbows 


今朝は、朝から晴れて、ええ天気やなぁ

お台所に立ち、朝食の支度の仕込みを始める

と、パタパタと足音が聴こえた


「おはようさん、蘭ちゃん、コナンくん」

おはようございます、と言う2人は元気そう


「よう寝られた?」

「「はい」」

声を揃えて、元気よう笑う2人


あら、もう一人の娘はどこやろか?


「和葉ちゃんは?」

「なんか、眠れたの、明け方だったみたいで、

漸くぐっすり眠ってるんです」


あらあら、と思うて、蘭ちゃんにお台所を任

せて、私は部屋に向かった

確かに、和葉ちゃんは布団に潜り込んで、身

体を丸めて眠っているんやけど


「あぁ、やっぱりや」


布団の中に手を突っ込んで、その頬と額を触

り、ぎゅっと握られた掌に触れた


「和葉ちゃん、大丈夫や、ゆっくり休んだら

ええよ」

おばちゃん、すぐ戻ってくるからなと言うて、

頭を撫でてやった


ん、と弱く頷く様子に、息子が近くに居らん

でホンマに良かった、と思うた


昔から、ダメやねん、平次

和葉ちゃんが具合が悪くなると、平次はいつ

もめっちゃ挙動不振になるんや


今は、大事な時期や

平次に、くだらん失敗をされては困る


私は急ぎ実家に連絡し、屋敷へ運んで欲しい

ものを一通りお願いした


「蘭ちゃん、コナンくん」

和葉ちゃんが具合が悪い事と、平次に絶対に

報せないで欲しい事とその理由を告げた


「わかりました、大丈夫です

私もコナンくんも、出来るだけの事はします

から」

「僕も、平次兄ちゃんの代わりに何でもする

よ?」


2人に、実家の関係者から荷物を受け取って

もらったり、洗濯や掃除を手伝ってもらいな

がら、私は和葉ちゃんの世話を焼いた


「静華さん、和葉ちゃんが具合が悪いって、

どうしてわかったの?」


和葉ちゃんが漸く落ち着いて眠り始めた頃に

みんなでお茶を飲んでると、コナンくんがそ

う尋ねて来た


「小ちゃい頃からなぁ、そうやねん」


刑事である父親と2人きりで暮らすようになっ

てからは、尚のこと


元々、赤ちゃんの頃から和葉ちゃんはよう寝

る子やった

一度寝たら、余程の事情が無い限り、眼を覚

まさへん


まぁ、平次もどちらかと言うと同じやねんけ

ど、あの子の場合は落ち着きが無いから、何

かあるとパッチリ目が覚めてしまうんや


和葉ちゃんが、寝つきが悪いのは、余程の事

があったか、具合が悪いかどっちかで

周囲に心配かけへんように、小さく丸まって

布団に潜り込んで、手が冷とうなって、涙目

になると、大抵、高熱を出す


「まだ、一緒に寝かせとった時分はな、よう

平次が報せに来たんや」


オカン、和葉、そろそろ熱出すでー?

和葉の手、めっちゃ冷たいでってなぁ


「そう言えば、前に一度あったね、コナンく

ん」

「あったね、蘭姉ちゃん」

「あら、そうなん?」


蘭ちゃんが話してくれた

平次と和葉ちゃんが揃って遊びに来た時に、

夕飯の途中で和葉ちゃんが倒れた事があり

平次がギリギリ抱き上げて、床に落ちはせえ

へんかったらしいけど、いきなりやったから

みんなびっくりした、と


「いつもよりちょっと顔色悪いなあ、とは思

ってたんですけど、しっかり喋ってたし、食

べてたから、大丈夫かなって思ってしまって」

「平次兄ちゃんも、普段通りにしてたから、

ボク達は気付くのが遅れたんだけどね、どう

も平次兄ちゃんは最初から危ないって、わか

ってたみたいなんだ」


あぁ、現在でもそうなんか、と思うと少しだ

け安心した


年頃になってからと言うもの、和葉ちゃんに

対する態度や物言いはくるくると変わった平

次やった


優しいんだか、冷たいんだかようわからん態

度に、和葉ちゃんが時々オロオロしとったの

を私は知ってんねん


ホンマもんの天邪鬼やからな、平次は


他の子が和葉ちゃんにちょっかい出そうもん

なら、相手を威嚇するだけじゃ足りんらしく、

その何倍も、和葉ちゃんを叱るんや


「オマエがフラフラしとるからじゃ!」とか

何とか言うてなぁ、そらもう、エライ剣幕で


アホやな、そこは優しくしてやってなんぼで

しょう、と思うことも正直多かったんや


でも、和葉ちゃん、言ってましたよ


「平次の世話焼きなところは、おばちゃん似

やし、推理するんは、おっちゃん似や」

ってね?コナンくん


「うん、ボクも新一兄ちゃんからもそうだっ

て聞いてるよ?」


「あらそう?」


蘭ちゃんとコナンくんは、代わる代わる私の

知らん平次と和葉ちゃんの話をしてくれて、

あれやこれやと手伝いもしてくれた


「和葉ちゃん」


おばちゃん、ゴメンな、と言う和葉ちゃん

熱で真っ赤だった顔色も、漸くピンクになっ

たんは、昼過ぎの事

蘭ちゃんとコナンくんもホッとした顔


「何か、色々ゴメンな、みんな

蘭ちゃんやコナンくんには、ホンマに次はち

ゃんと遊べるようにするし、また一緒に遊ん

でや?」


「もちろんだよ、和葉ちゃん💕」

「そうだよ、和葉姉ちゃん!

僕、和葉姉ちゃんとパンケーキ、食べたいし、

楽しみにしてるよ!💕」


「何や、和葉ちゃん達は、パンケーキ、食べ

られへんかったんか?あんなに楽しみにしと

ったんになぁ」


朝ごはんに手を出さんようにするくらいに、

楽しみにしとったんに

ホンマ、平次、余計な事してくれましたな


ほな、丁度ええわ、と思うた私

ホンマは、体調の悪い和葉ちゃんのために、

ババロアかプリンでも作ったろ、思うたんや

材料を考えて、取り敢えず何とか出来そうや

と判断する


「ほな、おばちゃんがとっておきのを作って

あげましょか?」


「え!ホンマに?💕」

「え!いいんですか?💕」

「ボク、食べたい!💕」


和葉ちゃんが、大きな黒い瞳をキラキラさせ

て、ワクワクした顔をしたものだから、幼い

頃の顔を思い出して、可笑しくなった


あぁ、和葉ちゃんも、まだこう言う愛らしい

子供みたいな顔も、出来るんやなって


和葉ちゃんにしっかり着せて、マスクをさせ

て椅子に座らせた

蘭ちゃんとコナンくんと一緒にパンケーキ🥞

を焼いた


「めっちゃふわふわや!」

「甘過ぎ無いから、ボクでも食べられる」

「フルーツも、クリームも美味しい💕」


食べに行く予定やったお店の画像を見せても

ろうて、似た感じになるように盛りつけてあ

げたんや


ちょっとでも、気分転換になったらええなと

せっかく関西に連れて来たのに、殆ど室内、

言うんも、コナンくんも蘭ちゃんもかわい

そうやと思うて


「おばちゃん、おおきに💕」

これやったら、平次も食べられるし、私も後

で作ってみるな!


そう言うと、にっこりといつもの向日葵のよ

うな笑顔を見せてくれた


蘭ちゃんとコナンくんが、ぼわーん、とした

顔で、そんな和葉ちゃんに見惚れていた


せやろ?平次や平蔵さんらも、みんなこの顔

見たら、おんなじような顔になんねん


蘭ちゃんも、少年探偵団のみんなに作ってあ

げようと言うてたんで、私はもうひとつ教え

てあげた


フルーツサンドや


これは、特別な時に、和葉ちゃんや平次に作

ってあげたモノで、私も、親にそうして作っ

てもらったモノやねん


美味しい、と言うて食べるコナンくんを見て、

昔の平次を見てるような気分になった


そろそろ、あの子の様子でも見て来ましょう

かね


「和葉ちゃん、悪いけどお弁当、作ってくれ

へん?」


私、出かける支度、して来ますよって、と言

うと、不思議そうな顔をしたけれど、わかっ

た、と言うて立ち上がる和葉ちゃん


蘭ちゃんと工藤くんに、和葉ちゃんを見てて

もらえる間に、行って来よう思うたんや


和葉ちゃんは、お台所の中を確認して、すぐ

にお弁当を作り上げた


毎日、平次の分と2つ作ってるだけあって手

際がええ


古いお重をキレイに洗い、それをコナンくん

がキレイに拭き上げると、蘭ちゃんが、和葉

ちゃんに言われた通り詰めて行って、30分も

すれば、出来上がってた


和葉ちゃんに、手伝ってもろうたお礼やって

出来立てのだし巻きをもらった蘭ちゃんとコ

ナンくん


はふはふ言うて寄り添い食べとるのを、和葉

ちゃんが優しく見守っていた


「おばちゃん、あんな」

見送りにきた和葉ちゃんが、私に言うた


私は、怒ってへんから、と


一緒に出かける約束が叶えられへんかったん

は哀しかったけど、拗ねて置いてってしもう

た私も悪いから


眉を下げて、そう言う和葉ちゃん

ホンマは一緒に行きたいんよね

きっと、平次に、逢いたいんやろなぁ


「わかってます

大丈夫や、この差し入れが誰からのモノか、

あの子ならすぐわかるやろ」


そう言うと、少しほっとした顔をした

おばちゃん、夜になるし冷えるから気をつけ

てな、と言うて手を振る和葉ちゃんに見送り

されて、私は車で府警へと向かった


「静華様も平蔵様もお元気そうで何よりでご

ざいます」

「貴方も元気そうで何よりや、西條」


おかげさまで、と柔らかな笑みをバックミラ

ー越しに見せるのは、私の身の廻りの事をあ

れやこれやと世話してくれる西條だ


先代は、私が生まれてから嫁ぐまでを世話し

てくれて、西條も大学の頃から私の世話をし

てくれた


西條は、蘭ちゃんの事を褒めていた

道中、自分の事も気遣ってくれて、優しい方

で、と、あれこれ話をしてくれた


「平次様は、良いご友人方や、和葉様と言う

強い味方がいらして、良かったと安心いたし

ました」

「安心したらアカンわ、西條

あの子のせいで、頭が痛い状況やねんから…

まっまく」


大丈夫です、静華様

みなさん、奔走しておりますし、私も微力な

がら尽力させていただきます


「ありがとう、西條」

「和葉様なら、心配は要りません

幼少の頃から、平次様と一緒に競うようにお

育ちになって、ご立派になられてます」


どこでお披露目しても、何をさせても恐らく

他のお嬢様に見劣りするようなことはござい

ません、と言う西條


「和葉ちゃんの方は、心配してません

問題は、平次の方ですわ」

どうも、脇が甘いと言うか、何と言うか💢


「大丈夫でございますよ

平次様は、必ず、乗り越えます

和葉様が居る限り、道を誤る事はありません

から」

「そうやね、和葉ちゃんがこちらに居る限り、

大丈夫やね」

「はい、そう信じております」


渦中の姫は、我が手中に在る

愛息子が愛して止まない姫が、まだ何も知ら

ん間に、嵐は片付けてしまわんと


私も何でもやらせてみたし、和葉ちゃんも何

でもやってみる女の子やった


優しくて、明るくて、真っ直ぐな、無垢な強

い光を感じる可愛ええ向日葵娘や


息子がアカン時は叱るし、道を外しそうな時

は、親でさえ止められん息子を、全力で正し

てくれる


和葉ちゃんが、平次の生命を救ってくれた事

もあった


平次の右手の傷は、和葉ちゃんが自分の生命

をを賭して、平次を助けようとした証

そして、平次の腕には、和葉ちゃんを銃弾か

ら助けた証がある


生命を賭けても護りあうクセに、素直じや無

い2人


あれで、ただの幼なじみや言うんやから、ま

ぁ笑うてしまうやないの

恋人飛び越して、もはや夫婦の域やで?

それも、長年連れ添った熟年夫婦、や


西條が、くくっと笑うて言うた

幼い頃から、大変お似合いのお二人でしたか

らね、と

知らぬはご本人様達だけでございます、と


「ホンマ、世話が焼けるわ」


車は滑るようにして、大阪府警へと到着した

西條に待機しているよう伝えて、私は中に


「何や、静か」


平次は間も無く、道場の掃除を終えて戻って

来るはずやと言う平蔵さんと、少しだけ今後

の相談をした


遠山さんは、ある事件の事で、現在海外に飛

んで居ると言う


「ほな、動くなら今のうち、言う事ですなぁ、

平蔵さん」

「せや、遠山が帰国する前に、カタ付けよう

やないか」

「はい」


私は実家ルートで、平蔵さんは服部家ルート

で、人脈をフル稼働させて動く他は無い


残された時間は後数日、や

その間に、くだらん見合い話はご破算にしな

ければならん


それも、遠山さんの仕事に影響せんように

そして、和葉ちゃんに悟られる前に


「明日には、蘭ちゃんらを東京に帰す必要が

あります」

「そうか、ほなそろそろ平次を動かした方が

ええか?」


「いえ、後1日、待って下さい」

和葉ちゃんが明け方から熱出して、少し前に

下がりかけたばっかりなんです、と言うと、

大丈夫なんか、と言う平蔵さん


「はい、何とか

ただ、秋の一件からずっと気を張り詰め通し

やから、少し静養させた方がええと」

「せやな、あの事件後、熱を出した後も、す

ぐに合気道の演舞やら何やと、出ずっぱりや

ったもんな」

「そうなんです

そんな中、平次が要らんちょっかい招きよっ

たんや💢」


男と女では、体力的に色々違うと言う事、え

え加減理解してもよろしいかと思うんやけど

な、と言うと、せやなぁ、と呟く平蔵さんや


暫くして、平次が道場から帰って来て、私を

見るなり和葉は?と言うてキョロキョロした

その様子を見て、平蔵さんが苦笑した


「落ち着きなさい、平次

まったく、みっともないんやから」


まぁとにかく食べなさい、と言うて、2人に

和葉ちゃんに作ってもろうた弁当を差し出す

お重を開いた時点で、平次は誰が作ったんか

ちゃんとわかった様子


神妙な顔をして座り直すと、いただきます、

と礼をして食べ始めた


シャケ、梅、昆布の小ぶりで形のええお結び

だし巻き、浅漬け、きんぴら、おひたしに鳥

つくね、里芋の煮っころがしに煮豆、と果物

もちゃんとカットしてあった


彩だけではなく、食べやすい大きさに揃えて

ある辺りが、和葉ちゃんの腕


ひとつひとつ丁寧に食べる平次を、平蔵さん

と見守った

平蔵さんも、久しぶりやと言うて食べている


和葉ちゃんの愛情を、お腹いっぱいに食べた

平次は、人心地ついた様子で、漸くいつもの

調子を取り戻して行く


和葉ちゃんからの伝言はちゃんと伝え、暫く

考えていた平次から、手紙を預かった


平蔵さんのデスクで封書と紙をもろうて、何

やら真剣な顔でペンを走らせていた平次


「ちゃんと、和葉ちゃんに渡します」

「あぁ、頼むで」


平蔵さんと私は、平次に今後の話をした


「オマエに、縁談の意志は無い、と言う事で

ええんやな?」

「あぁ、一切無い」


そう言うた後、平次はきっぱり宣言した

近々、自分は和葉ちゃんにに求婚する予定で

いる、と


あら、そうなん?おかあハン、楽しみにして

ええんかしら??


「その資格が自分にあるかどうか、その前に

3本勝負を、おっちゃんに申し込むつもりや」


へえ、ちゃんと覚えてたんやね

子供の頃、和葉ちゃんが家に帰るのが嫌や言

うて、和葉ちゃんが欲しいって遠山さんに直

訴したんは平次やった


そんな無邪気な平次に、遠山さんは真面目に

応えたんや

大きくなって、和葉をちゃんと護れるような

オトコになったらええよ、と

特別に、平ちゃんには許したる、と

その代わり、勉強も遊びも剣道も一生懸命や

って、1番になれ、と

自信が出来たら、オレと勝負やってね

勝った時は、和葉が承諾したら嫁にやるって


平蔵さんは、平次に承知した、と言うた


「であれば、その方向で本格的に調整に入っ

てまうけど、男に二言は無いな?」

「無い」

「後、求婚もええが、ついでに卒業後の事に

ついても、ちゃんと和葉と話し合うて決めて

おくように、ええな?」


「進路希望、言う事か?」

「アホ、進学もそうやが、その後の就職につ

いても、その先についてもに決まっとるやろ

が💢」

求婚する、言う事は、相手のこの先の人生総

てにおいて、大きな影響を与えるんや

そう簡単な話や無いんやで?


嗜めるように話す平蔵さんを、初めて見たよ

うな気がしたし、そんな平蔵さんを真っ直ぐ

見返して話を聞く平次も、初めて見た


父子にしかわからない、何かがあるんやろ


その後、私は空になったお重も持って、待た

せとる西條と一緒に和葉ちゃんの元へ向かう

事にした


「あ、あの、オカン」

「何です?平次」


か、和葉、頼むな

言われんでもちゃんと大事にしてますよって

そうか?ならええわ

あんまり、無茶せんように、見張っといてく

れたら、それで


「わかってます」


普段は見送りなど来ないクセに、今日はわざ

わざ車を見送りに来た平次


ホンマは、和葉ちゃんが何処に居るんかも気

になっとるし、顔も見たいんやろな

ついて行きたくてしゃーないって顔、して


ふふふ

あんな顔した平次見たのは、子供の頃以来や

ね、ホンマに可愛らしかったんやで?


No rain, no rainbows やで、平次

雨が降らなければ、虹は見えへん

アンタにとって、今が、大事な時期やねん

もう少し、頑張りや


夜中の屋敷では、和葉ちゃんと蘭ちゃんは

もう眠っていて、コナンくんが水を飲みた

いと起きて来た


「平次兄ちゃん、大丈夫だった?」

「ええ、この程度の事で揺らぐような男に育

てた覚えはありませんからなぁ」


お重を片付けながら、コナンくんにホットミ

ルクを差し出した


「平次兄ちゃん、態度と行動ではもうとっく

に夫婦みたいなのにね💕」

「ホンマやね💕」


絶対内緒だよ、と言うて、ある音源を聴かせ

てくれたコナンくん


「あら、ちゃんと証拠、あるやないの」


コナンくんが、平次との約束で消したはずの

その音源は、少年探偵団の仲間が隠し持って

いたらしく、工藤くんの指示で保管されてい

ると言う


それを、私はコピーしてもろうた

まぁ、無いとは思うけど、万が一平次がヘタ

レて求婚しぶった時は、証拠として使わせて

貰おうと思うてな💕


ええ考えやろ?


眠る和葉ちゃんの熱が下がってるのを確認し

て、コナンくんも蘭ちゃんの隣の布団にしっ

かりしまって、私は部屋を出た


平次からの預かった手紙は、ちゃんと和葉ち

ゃんの枕元に置いてあげた

あの幼かった息子と娘がねぇ、と思うと、と

ても感慨深い夜だった


「恋歌 下の句2」へ

to be continued