「MORALS FOR CHILDREN」THE OPIE COLLECTION
当店では度々ご紹介しております、ほるぷ出版のオーピー・コレクション復刻マザーグースの世界シリーズ。本日もこちらより紹介したいと思います。これまでのものとはちょっと違った、カード型の作品「MORALS FOR CHILDREN(よい子のおこない)」です。
12枚のカードにはそれぞれ手彩色の銅版画で人物や動物の絵と、その下に短い詩が描かれています。それらは、日常の出来事や遊びを題材にして道徳的模範を教えるもので、このカードが出版されたのは1799年なのですが、その100年ほども前、17世紀からすでにからこのようなスタイルの本が出回っていたそうです。
カードに描かれた徳目は、当時の児童文学作家が好んで取り上げた、思慮分別、勤勉、弱者救済、動物愛護など。詩の日本語訳をひとつ取り上げてみると、こんな感じです。
「WANTONNESS.(直訳すると「いたずら」などの意味があります)」というカードの詩です。
思いやりの心
いたずらをしたくなったときにも、
やさしさを忘れてはいけません。
かよわい小鳥からヒナを奪ってはいけません。
親鳥の鋭い鳴き声を聞けば、
それがいけないことだとわかるでしょう。
もしも、あなたがさらわれたなら、
お父さんやお母さんは、
やはりとても悲しむでしょう。
このように、こうするとこうなってしまうよ、というシーンを描いているんです。
手の中にすっぽり収まるこんなに可愛いらしい教材でしたら、教科書というよりもカードゲームのようで、子どもも興味を持って覚えてくれたかもしれませんね。
これを出版したダートン社は、教育に力を入れて様々な出版物を出していましたが、このカードを見ても芸術性の高い教育出版物を発行していたことが伺えます。特に挿絵の質が高かったため、大人からも人気があったことが推察できます。そしてこのオーピーコレクションでは、できる限り当時のまま再現し、復刻しています。
大人が鑑賞するだけでも十分楽しめる作りですので、写真のように12枚を並べて額装して飾っておいても素敵ですね。
個人的には、小さな青い包みから、カードを出したり閉まったりするだけで、プレゼントを開ける時のようなワクワク感があって、嬉しくなってしまいます。
様々な用途で楽しめる、ちょっと変わった作品です。
ご興味ございましたら是非サイトの方で他のコレクションも併せてご覧になって見てください。
当店在庫はこちらです。