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歯科 レセプト請求の基本

2017.10.19 12:11


先生方は大学で歯科診療に必要な知識と技術を必死に勉強されています。

しかし、保険請求の知識については、講義がほとんどないてすよね。

臨床的に当たり前のことでも、そのとおりに保険の請求をしても、認められないという事は

よくある事です。

これは、保険には保険のルールがあり、ルールに則った請求をしなければ正しい請求と

して認められないという事です。

しかしながら、やった請求が認められないなんておかしいと思われる事もあるでしょうが

意外と理不尽とも言えない内容になっています。

ルールから外れた請求ばかりをしていると、治療がおかしいと目を付けられる事にもなり

ます。

では、目を付けられない、安全な請求をするにはどうしたらいいのか知りたいですよね?

そこで今回は、レセプト請求の大原則についてお話しします。

意外とわかっていないルールで、これがわかればそれほどルールから外れた請求に

ならないです。

では、早速。

簡単に一言で

まずは歯周治療から始める!

です。

そんなの当たり前ですよね?

でも、わかってない、理解してない先生が本当に多いです。


何故歯周治療から始めるのか…。

流れを逆に考えるとわかりやすいです。

初診で来院して、補綴治療から始めたとします。

この場合、最初の診断でPの治療は必要なく、補綴の治療だけで、歯科疾患が改善される

と判断したことになります。

PulやPerの処置を行って、補綴物をセットして、治療終了。という流れが普通です。

しかし、ここで完結すればまだいいですが、慣れていない先生方は、大抵この後歯周治療

を始めます。

でも、客観的に見れば、その流れはおかしいですよね?

歯周治療をしなくても、疾患が改善されると診断したはずなのに、なんでこのタイミングで

治療にはいるの?

歯周病には罹患してなかったんですよね?

ってことになります。

つまり、歯周治療が必要なほど口腔内の衛生状況は良くなかったのに、それを無視して

補綴治療を優先させたという事になる訳です。

どう思われますか?

プラークがベッタリ着いてるのに、歯清もせず、歯石が付着してるのにSCもせず補綴を

被せたりしたら、不良補綴物になるのは明らかです。

不良補綴物になる事が予見できるのにも関わらず、歯周疾患を改善せず、先に補綴治療

を始めるという事は、やるべき治療をしていないわけですから、保険請求上は認められな

い事になります。

確かに咬合状態を改善する為に酷い歯周炎の状態でも、補綴が必要な場合は考えられ

ます。

しかし、そのような場合の為に歯周治療用装置の算定が認められています。

まず補綴をする前に、歯周治療用装置を装着し、咬合状態を改善させ、歯周治療を行い

その後に補綴治療に入るのが基本的な治療方針になります。

地域によってはSRP後の歯周病検査までが終わっていないと、補綴治療に入れないルール

になっている事がありますが、これも明らかに不合理であるとは言えません。

あくまで保険診療は計画的に治療を進める事が大前提となっています。

治療に着手する前に、パノラマや歯周病検査で口腔内の状態をしっかり診断し、どうやって

治療を進めていくのか、上手く改善が見られなかった時はどうするのか、どのくらいまで改善

したら治癒とするのかなど、治療計画に沿って進めていかなければいけません。

レセプトの算定も同じように治療計画に沿った算定にならないといけないので、治療計画が

ないまま算定していくと、流れがおかしな請求になってしまいます。

保険診療の基本は歯周治療から着手し、その後の治療計画をしっかり考えた算定をしていく

ことを心がけるのが大切です。