【8】 ファッション商品の在庫処分
第8回目は、
「在庫処分」、売れ残り商品の処分について説明します。
第7回目 「ファッション商品の売り先」では
http://ameblo.jp/fashion-business/entry-11747922469.html
値引きしていない商品
=プロパー品を想定した説明をしましたが、
今回は、在庫処分、
=売れ残り品の処分方法について説明します。
日本では、
1月に秋・冬商品のセール、
7月に春・夏商品のセールを行いますが、
当然、在庫が完売する訳ではありません。
処分できなかった売れ残り在庫は、
どのように、どこで、処分されているのでしょうか?
オンラインファッションのブランドか、
オフラインファッションのブランドか、
により、在庫処分方法は大きく変わります。
まず、オンラインでの在庫処分方法を説明します。
オンラインファッションブランドの場合、
原則、売り先がネットしかありませんので、
販売価格500円など、叩き売ることが大半です。
オフラインファッションブランドの場合、
商品の売り先が、
オフラインとオンラインの両方が使えますので、
在庫処分の方法が複数、あります。
オフラインファッションブランドが
ネットを使って在庫処分する場合、
基本、自社サイトでは販売しません。
自社通販サイトでは、
いつまでも売れ残り品が並んでいては、
売れないサイトのように見えますし、
利益率の高いプロパーを売りたいと考えるためです。
そこで、アウトレットサイトで商品を販売することになります。
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2017/05/post-2846.html
モール型
アウトレットピーク (マガシーク)
http://www.outletpeak.com/
アウトレットウォーカー (ファッションウォーカー)
http://outlet-walker.com/
アウトレットチューズ (楽天ブランドアベニュー)
https://brandavenue.rakuten.co.jp/outlet-chuse/
ブランデリ (ニッセン)
http://www.brandeli.com/
ファミリーセール・フラッシュセール型
GILT (ギルト)
https://www.gilt.jp/
GLADD (グラッド)
http://gladd.jp/
MILLEPORTE (ミレポルテ)
https://www.milleporte.com/
MARQREL (マルクレル)
http://www.marqrel.jp/
自社販売型
URBAN RESERCH OUTLET (アーバンリサーチ アウトレット)
http://www.ur-outlet.jp/
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2016/11/post-2687.html
RUNWAY CHANNEL (ランウェイチャンネル)
http://www.rakuten.co.jp/rc-webstore/
次に、
オフラインでの在庫処分方法を説明します。
常設売り場以外での販売
=郊外などのアウトレットモールでの販売と、
店外催事に分けられます。
日本全国には、
多数のアウトレットモールがありますが、
プレミアムアウトレット
http://www.premiumoutlets.co.jp/
三井アウトレットパーク
http://www.31op.com/index.html
アウトレットモール内に、
自社ショップを開設する場合、
常に(継続的に)販売商品を供給する必要があります。
また、アウトレットショップの運営には、
販売員を用意する必要もあります。
人件費もかかります。
アウトレットモールを見れば分かることですが、
本当に売れ残り品だけ販売していたら、
ある時は、山のような商品、
ある時は、店内がスカスカ、
商品を見ても、色もサイズもバラバラということになりますが、
ほとんどのアウトレットショップは、
色・サイズが揃っている商品が、
多数、販売されています。
このように、アウトレットショップは、
売れ残り品だけの販売ではなく、
アウトレットショップ専用の商品を企画し、
供給=販売しています。
売れ残り品販売ショップではなく、
地方の販売ショップと考えた方が良いかもしれません。
アウトレットショップを使った在庫処分の場合、
ある程度の資金力などが必要になるため、
説明はここで終えます。
次に、店外催事について説明します。
百貨店に売り場を構えるファッションブランドの場合、
百貨店側が用意するホテルの大広間を使うことがあり、
ホテル催事と呼びますが、
ホテル以外では、東京エリアであれば、
マルイが池袋のサンシャインシティで開催したり、
プランタン銀座が有楽町の東京国際フォーラムで開催するような
バーゲンイベントなどがあります。
ヤングブランドのバーゲンイベントとしては、
カタログ通販のディノスのイベントもあります。
http://www.dinos.co.jp/saiji/fashion/tokyo/style/
店外催事の場合、
販売員を用意する必要がありますが、
期間が数日間のため、
人件費は一時的な発生で終わります。
一時的な販売員の雇用は、
販売員派遣の専門業者がいます。
検索で調べ、問い合わせをすると良いでしょう。
ただ、激安販売など、
販売員の接客がそれほど意味をなさない場合は別ですが、
数日間とは言え、
販売員のキャリア・力量により、
期間中の売上に差が出ます。
少しでも在庫を処分したい場合、
日当が高くなっても、
優秀な販売員を採用するようにしましょう。
次に、店外催事に、
「ファミリーセール」があります。
ファミリーセールとは、
原則、社員や取引先など、
親密な関係者のみ招待される
非公開型の店外セールになります。
大半は、本社のイベントスペースなどを利用した、
こじんまりとしたセールになりますが、
レディース、メンズ、キッズなど、
多数のブランドショップを展開しているような
総合アパレルメーカーなどの場合、
本社のイベントスペースの開催が無理なため、
開催会場が本社などではなく、
巨大な会場を借り、数日間開催されます。
基本、関係者のみ招待される
非公開型の店外セールと言っても、
破格の値段で販売されたり、
1月・7月の本セール前に開催されたりするため、
数千~数万人が来場するようなケースもあり、
在庫処分の場として、有効な手段の一つです。
例)
REDU インターフェイス
http://redu-interface.com/
ちなみに、ファミリーセール入場には、
原則、招待状が必要であり、
しっかりとした本人確認を行うセールもありますが、
大概、招待状の有無だけが確認されるため、
オークションサイトなどで招待状が転売されています。
ただ最近は、関係者限定という意味合いが薄れ、
自社のメールマガジン、
LINE@、Instagram、Facebook、Twitterなどに
登録している会員でも、
ファミリーセールの招待状を送ることが多くなっています。
店外催事以外に、
在庫を処分する方法としては、
「福袋」販売があります。
ただ、現在は、ネット・SNSが非常に発達しており、
大昔のように、売れ残り品だけを詰め込んだ
福袋などを販売しようものなら、
悪口が拡散されてしまい、
翌年、福袋が売れなくなります。
このため、
福袋には売れ残り商品だけを詰めるのではなく、
選べるように中身が見えるようにしたり、
福袋のために企画・用意した魅力的な商品を混ぜるなど、
色々と工夫する必要があります。
最後に、
「在庫処分屋」という専門業者を利用する方法もあります。
shoichi (ショーイチ)
http://shoichi.co.jp/
スズキアパレル
http://www.suzuki-ap.jp/
有名ブランドでないと買い取ってくれなかったり、
買い取ってくれる場合でも、
非常に安い値段で買い叩かれますが、
返品なしの買取業者です。
以上が、主な在庫処分の方法になりますが、
同じテーマ(在庫処分の方法)に関する記事も紹介しておきます。
http://ameblo.jp/knitkitchen/entry-12006430477.html
ただ、一番良いのは、
そもそも最初から、
在庫を極力残さない
販売計画を立てることが重要です。
世間で売れているブランドは、
流行(トレンド)をしっかり分析・把握し、
売れる可能性の高い商品・デザインを企画し、
適度な価格設定を行うと同時に、
商品を大量に生産せず、
市場での売れ行きの状況を見ながら、
店舗間の商品移動を迅速・的確に行ったり、
細かく追加生産を行ったり、
売れ残り商品が
極力、生まれないように努力しています。
売れ残り在庫は、
処分できたとしても、
原価=生産コストに近くなり、
利益がほとんど残らないか、
原価を割り、赤字になります。
ファッション企業の倒産の大半は、
売れ残り在庫が発生し、
処分しようとして赤字になり、
最終的に赤字が膨らみ、
倒産するケースです。