だいだらぼっち
これは俺が小学校3年か4年のときに体験した話・・・
ある町で、何年か前から放置された巨大クリスマスツリーが邪魔だと問題視されていた。
俺の家はマンション経営していて、その4階に住んでいた。
かなり離れた町なのに、4階のベランダからでもよく見えるほどの巨大なクリスマスツリーだった。
そのツリーのせいで道路が見えにくく、交通事故が多発していたらしい。
市がどうにもしないので、みんな困っていた。
その日は1日中大雨で、その影響か、夜に雨が止んだ頃には空が一面ピンク色をしていた。
俺は空が気になっていたため、カーテンを開けっ放しにしていた。
水曜日だったので、ドラゴンボールZを観ていた。(ちょうど界王神界で、悟飯がZソードを抜く話)
しばらく観ていると、突然TV画面がぶらつき映像が見えなくなった。
「何だよいいところだったのに~!!」と、TVを叩いても直らない。
その時だった。
ふと外を見ると、妙な違和感を感じる。
空がピンク色なのを除けば、いつもの見慣れた風景なのに、何故か不自然さを感じる。
俺の住んでいるところは盆地なので、外を見渡すと山が連なっている。
山の前に目をやった。
なんと、巨大な人型の物体が歩いているではないか!!
一瞬目を疑ったが、どう見ても巨大な人間が歩いているようだった。
そして、その巨人の手を見ると、あの邪魔だったクリスマスツリーを持っていて、どこかに運んでいるようだ。
30分くらい見ていたはずなのに、TVが直って続きを観ると、時間は1秒も経っていなかった・・・。
後日、例の町に行ってみると、ツリーはもう無かった。
近所の人に聞いても、ツリーは初めから無かったと言う。
???????!!
友達に話したら馬鹿にされた。
・・・でも俺は確かに見たんだ!!
あれは妖怪『だいだらぼっち』だったのでしょうか??未だに謎です。