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ZIPANG TOKIO 2020「六郷満山 〜2018年 六郷満山開山1300年〜 国東半島一帯に広がる六郷満山文化とは(第一話)」

2017.10.27 14:55


水神信仰に見られる水への思い

クヌギ林とため池

国東半島宇佐地域では、生活に不可欠な水を確保するため、クヌギの植林による保水力の強化やため池の築造など知恵と努力と時間の必要な作業が辛抱強く続けられていた。このため、「水」に対する思いは特別なものがあり、山際の湧水が湧き出る所には、ほとんど水神様が祭られている。地域ぐるみで行われる、ため池の草刈りや泥上げ作業の前には、僧侶のお経に合わせて水神様へ作業の安全、豊かな水、収穫を祈る習慣が今日まで引き継がれている。さらに、地域によってはため池の淵に池観音様を祭られているところもある。


田染荘小崎の農村景観

150 万年前の両子火山群の活動により、この地域は両子山を中心としたほぼ円形の半島を形成しており、国東半島の一部は、優れた自然の景勝地として瀬戸内海国立公園や国東半島県立自然公園に含まれ、その保護及び利用の増進が図られている。海岸付近まで迫った山地には、谷ごとに多数のため池が作られており、谷の低地部分にはため池の水を活用して水田が作られている。なお、ため池の周辺には狭小な水田農業を補うため、原木しいたけ栽培に使用するクヌギ林が形成されている。さらに、11 世紀の荘園遺跡に起源を持ち、14 世紀前半から15 世紀における耕地・村落の基本形態が現在にほぼ継承されていることが高く評価され、2010 年には国の重要文化的景観に選定された「田染荘小崎の農村景観」も特筆すべき存在である。

クヌギ林


宇佐八幡宮と六郷満山文化

「菱形池」欽明天皇三十二年、八幡大神が御現われになった霊池です。その名の所以は宇佐の三山、菱形にかこまれているため。古くから霊池として有名です。
  

宇佐八幡宮は、日本で最も著名な神社の一つである。八幡造の本殿は国宝に指定されており、その起源は571年までさかのぼる。八幡神は、境内の菱形池のほとりに出現したと伝えられることから、水神的性格を帯びていると考えられる。この地域は、宇佐八幡宮を介して一体の文化圏を構成していることから、この地域に共通するため池文化は、この神に始まると言っても過言ではない。八幡神の御験みしるしは、飛鳥時代に渡来人の技術によって造られた三角池というため池に生えるマコモの葉を編んだむしろで作られる。


六郷満山文化

連帯式ため池

この地域の農業発展に関連付けられてある最も有名な歴史的・文化的背景は、神仏習合の六郷満山文化である。11 世紀~12 世紀代には荘園制と呼ばれる新しいムラ支配のシステムが出現し、六郷には宇佐八幡宮が領有する多くの荘園が成立した。これ以降、この地方の山岳部では六郷満山と関連する農業活動が始まる。17世紀末になって、いったん衰退した六郷満山寺院の活性化が始まり、両子寺は、これらの寺院の復興に主導的な役割を果たしてきた。修行者による峯入り行の再興は、信仰を流布させ、行者( ぎょうじゃ)と民衆の距離を近いものにしていった。六郷満山文化は、「山岳信仰」と密接に関連する。

両子寺 鳥居の前に石造の仁王像


〜2018年 六郷満山開山1300年〜


大分県宇佐・国東地域に広がる神と仏の神秘・・・

仁聞菩薩は、宇佐八幡神の化身(生まれ変わり)として宇佐国東の地に今をさかのぼること約1300年前に神仏習合の原点となる山岳宗教、「六郷満山」を開かれました。 2018年に開山1300年の節目を迎える中、「宇佐神宮六郷満山霊場」は全国八幡社総本宮である宇佐神宮八幡大神と仁聞菩薩の足跡を辿り、今日まで脈々と受け継がれてきた神仏習合の文化に触れ、神と仏とご縁を結ぶ巡礼であると共に、この巡礼は行そのものであります。

 
国東半島一帯に広がる六郷満山文化とは

国東半島に伝わる神仏習合の六郷満山文化

国東半島に点在する数多くの六郷満山の寺は、養老2年(718年)に仁聞菩薩が開基したと伝えられています。仁聞菩薩は、宇佐八幡神の化身(生まれ変わり)として宇佐・国東の地に、今をさかのぼること約1300年前に神仏習合の原点となる山岳宗教「六郷満山」を開かれました。平成30年(2018年)は仁聞菩薩によって開かれた六郷満山の1300年の節目を迎えます。

国東半島を代表する伝統行事「修正鬼会」が、2月に豊後高田市の天念寺で行われます。 仏の化身とされる鬼が松明を持って荒々しく舞い、無病息災を祈願します。


宇佐宮弥勒寺から修行の場は山々へ

宇佐神宮には、宇佐宮弥勒寺といわれる神宮寺がありました。現在もその跡は宇佐神宮の境内に残っています。この弥勒寺から国東半島の山々へ厳しい修行の場を求め数多くの寺や岩屋が開かれ、半島に点在しています。

宇佐宮弥勒寺跡
奈良の薬師寺と同じ伽藍配置であった。

「宇佐宮古地図」大分県歴史博物館所蔵

薬師寺伽藍図

宇佐神宮勅使門

宇佐神宮には、宇佐宮弥勒寺といわれる神宮寺がありました。現在もその跡は宇佐神宮の境内に残っています。この弥勒寺から国東半島の山々へ厳しい修行の場を求め数多くの寺や岩屋が開かれ、半島に点在しています。

雲海

無明橋 天念寺の後背にそびえている岩山である。昔修験者が命綱なしで修行した所で、石橋は崖のうえから下まで約80mある。


修行の場・峯道を辿る

両子寺修行の様子

両子山を中心に数々の修行の場が山・里にあります。これらの修行の場を結ぶ「峯道」が半島一帯に広がっており、この峯道を辿る修行「峯入行」は、10年に一度行われており、2018年には一般の方も参加可能な峯入行を行う予定です。


六郷満山1300年記念イベント情報


六郷満山開山1300年記念特別展示
「国東宇佐六郷満山展~神と仏と鬼の郷~」九州国立博物館

六郷満山開山1300年を記念して、九州国立博物館において 六郷満山開山1300年記念 特別展示「 国東宇佐六郷満山展 ~神と仏と鬼の郷~」 が開催中です。

平成30年(2018年)、六郷満山は開山1300年の節目を迎えます。

これを記念し、六郷満山の歴史と文化を物語る信仰遺産が9月13日(木)より11月5日(日)までの期間、九州国立博物館で開催中です。

【お問い合わせ先】国東半島宇佐地域・六郷満山開山1300年誘客キャンペーン実行委員会          TEL0978-72-5007 


六郷満山開山1300年記念
「非公開文化財特別公開」・「寺院ライトアップ&特別イベント」のお知らせ

六郷満山エリアには、独自な文化を代表する様々な秘仏や文化が今日まで継承されています。
現在、国東半島の寺社に現存する文化財を特別公開しています。
10月末からは、紅葉の時期に併せたライトアップや特別イベントが開催されます。
寺院ごとに開催日・拝観料が異なりますので、事前にお確かめのうえお出かけください。
特別公開・ライトアップをめぐるバスツアーもあります。


大分県立歴史博物館 特別展「聖なる山 六郷満山と仁聞」開催!

平成29年度 特別展 開山1300年記念 「聖なる山 六郷満山と仁聞」が大分県立歴史博物館において開催されました。

本展は、六郷満山開山1300年を記念して、六郷満山の歴史の節目に登場する仁聞伝承をはじめ、六郷満山の成立と展開、宇佐国東の文化と広がりを紹介しております。貴重な文化財にふれる絶好のチャンスです。是非、ご来場ください!


お問い合わせ
大分県歴史博物館 〒872-0101 大分県宇佐市大字高森字京塚 電話: 0978-37-2100


「寺院ライトアップ&特別イベント」

寺院ごとに開催日・拝観料・イベント内容・時間が異なりますので、事前にお確かめのうえお出かけください。
※は特別イベント。 法要及び悪天候等で急遽中止となる場合があります。

《お問い合わせ》

国東半島宇佐地域六郷満山開山1300年 誘客キャンペーン実行委員会 TEL0978-72-5007 



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(順不同・敬称略) 

国東半島宇佐地域六郷満山開山1300年誘客キャンペーン実行委員会
〒873-0504大分県国東市国東町安国寺1639番地2 (弥生のムラ 国東市歴史体験学習館内)
TEL:0978-72-5007

奈良大本山 薬師寺 〒630-8563 奈良県奈良市西ノ京町457 電話 0742-33-6001

農林水産省 〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1 電話:03-3502-8111(代表)