本物の炎を楽しむ 暖炉
家庭で手軽に楽しめる暖炉へ
「暖炉」は一般家庭に取り入れるにはハードルが高いと考えられてきました。しかし、今では自宅で「暖炉」の火を楽しむ家庭が増えています。手軽に楽しめる形や大きさ、便利で安全な機能、さらには煙突や排気ファンが不要というものもあります。
暖炉を形状で分けると「埋め込み型」と「据え置き型」があります。「薪ストーブ」と呼ばれるものは据え置き型で、一般的に室内に煙突が露出しています。「暖炉」と「薪ストーブ」は混同されがちですが、「暖炉」は開放型で扉がありません。暖炉の近くで直に暖をとるというスタイルです。「薪ストーブ」には扉がついています。熱効率が良く、部屋全体を温めます。
暖炉を身近で楽しめるようになった理由のひとつに燃焼方式の多様化が挙げられます。手軽で安全に楽しめる暖炉として「ガス暖炉」「ペレットストーブ」「バイオエタノール暖炉」といった薪以外の燃料を使用する暖炉が登場し、一般家庭にも採用されるようになりました。
商品選びのポイント
暖炉の特徴を掴んで選ぼう
「ガス暖炉」は着火や火力調整はリモコン操作で、しかも立ち消え安全装置や加熱防止装置といった安全装置を備えています。排気は室内の吸気口から空気を採り入れ、ファンで燃焼排気を強制的に屋外に排出します。
「ペレットストーブ」はペレットと呼ばれる小さな木質バイオ燃料を燃焼させる暖炉です。温度・火力・タイマーなどの設定が可能です。電気で強制的に給排気と熱交換をして温風で部屋を暖めます。
「バイオエタノール暖炉」はトウモロコシやサトウキビなどからつくられるオイルを燃やすものです。煙突や排気ファンは不要ですが、主力暖房には不向きで、インテリア感覚で楽しむ暖炉です。
1分間で理解する暖炉
チェック1 埋め込み型と据え置き型の違い
【埋め込み型】
・壁付きの暖炉
・炉と煙突が外壁や間仕切り壁と一体になっている
【据え置き型】
・本体は床の上で煙突が室内に露出している
チェック2 暖炉(ストーブ)の主な種類
トレンド
暖炉は暖をとるだけではなく、インテリアとしての要素が大きい暖房器具です。設置場所に困る場合でも、壁に掛けるタイプのものや、移動できるものもあり、暖炉はますます生活に取り入れやすくなっていますので、これから需要が伸びていくものと期待されます。
リフォマガ2021年8月号掲載