身体発達『乳児の視線移動の重要性』

五感の中で高度な身体発達を遂げる手助けをする重要な器官が視覚です。身体発達はとても複雑なシステムなのでゆっくり、じっくりと育てていく必要があります。

乳児の視覚発達で重要なものは固視と追視で、またそれぞれが静止と運動の要素を含み身体発達と絡めてそれぞれの力を引き上げていく促しをしなければなりません。

今回はハイハイの運動性の追視に焦点を当てます。

このハイハイ時期に重要なのが、自らの動きに合わせ視線を移動させる高度な技術の獲得です。『ハイハイを沢山させなさい』の理由は、歩行のみならず様々な能力や精神性にも関係した重要で必要不可欠な視覚発達を獲得できる動作だからです。何気なくハイハイしているようであっても万全たる技の獲得を目指して乳児は努力を積み重ねていきます。

ハイハイをあまりせず立上がる場合は立ち上がってからの一歩が出ない、歩き始めが不安定、よく転ぶなどの様子が見受けられます。これは歩きながら視線を動かすことや歩くための筋肉の発達や動かし方が不十分であるが故です。

より視覚や歩行、その他の能力発達のために正確に視線移動をマスターを、身体を動かしながら本能的に備わった動きを十分行う必要があるのです。