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お祭り騒ぎを彷彿とさせるドヴォルザークの「謝肉祭」

2022.01.18 23:56

 後期ロマン派にはブルックナーやマーラーなど交響曲の作曲家が多数存在します。しかし、ドヴォルザークほどメロディーセンスに優れた作曲家はいませんでした。ドラマティックなエピソードはないですが堅実に努力を重ね、大作曲家となったのがドヴォルザークです。

 ドヴォルザークが生まれたのはチェコ・プラハの郊外にある「ネラホゼヴェス」という村。実家は肉屋と宿屋を営む貧しい家庭でした。アマチュア音楽家として活躍していた父や伯父の影響を受けて育ち、ヴァイオリンを始めます。ドヴォルザークは9歳でアマチュア楽団のヴァイオリン奏者に抜擢されるほどの音楽的才能を発揮し、村の音楽家として人気を博しました。しかし両親はドヴォルザークを音楽家にするつもりは一切なく、小学校を卒業することなく肉屋の修業に行かされてしまいました。

 でも、指揮者兼作曲家でもあった街の職業専門学校の校長はドヴォルザークの才能を見出し、彼から演奏から作曲に至るまで音楽の基礎を叩き込んでもらったのです。


 序曲「謝肉祭」は小生の好きな曲の一つ。

「謝肉祭」作品92は、演奏会用三部作「自然、人生、愛」の第2曲である。第1曲が「自然のなかで」作品91、第3曲が「オテロ」作品93だが、圧倒的に第2曲「謝肉祭」が頻繁に演奏されています。

 第1部〜第3部で構成される「謝肉祭」は国民楽派の作曲家として活躍したドヴォルザークらしい、明るく活気にあふれた一曲。特に3部は人気が高く、トロンボーンやチューバ、タンバリンやシンバルが賑やかに鳴り響きます。ドヴォルザークは、「謝肉祭」をわずか1か月半(1891年7月28日から9月12日)で作曲しています。

 謝肉祭(カーニヴァル)は復活祭(イースター)と関係が深い。復活祭(3月から4月にかけての移動祝日)を迎える前の40日間の断食の直前に、ごちそうをたらふく食べてどんちゃん騒ぎするお祭りが謝肉祭(カーニヴァル)なのである。ドヴォルザークの「謝肉祭」も、このお祭り騒ぎを彷彿とさせます。


○指揮者ジョージ・セルについて

ジョージ・セル(1897年6月7日-1970年7月30日)は、ハンガリーのブダペストに生まれ、アメリカ合衆国クリーヴランドに没した指揮者、ピアニストだ。

幼くしてピアノ演奏に才能を示し、「神童」と呼ばれた。

1946年、ラインスドルフの後任としてクリーヴランド管弦楽団の常任指揮者に就任した。1960年代にはウィーン、ベルリン、ロンドンなどでも客演指揮を行ない、1970年5月13日から5月27日にかけてクリーヴランド管弦楽団とともに日本万国博覧会を記念した企画の一環として来日公演を行い、日本でも極めて高い評価を受けました。

ジョージ・セルは厳しい練習により、クリーヴランド管弦楽団を世界最高のアンサンブルと称えられる合奏力に高めた。あまりに精密かつ禁欲的で客観的な演奏はしばしば冷たいと評されることもあり、マーラーやブルックナーなどの演奏でそうした批判も聴かれました。セルは良くも悪くも「完璧主義者」と評されることがしばしばありました。

・・・「完璧主義者」と言われたジョージ・セルの指揮する隙のない音楽は多くのクラシックファンを魅了してきました。小生も大好きな指揮者の一人です。

ジョージ・セル指揮でヴォルザークの序曲「謝肉祭」を聞いてみたい方は下の「ジョージ・セル指揮:・・・」をクリックしてください。「クラシック音楽用アップローダー 」のページが開きます。下方の「ダウンロード」をクリックするとダウンロードできます。音楽がダウンロード出来たら早速聞いてみましょう。


ジョージ・セル指揮:序曲「謝肉祭」Op.92クリーヴランド管弦楽団 1963年1月4日~5日録音


※著作権や著作隣接権がきれたクラッシック音楽のみを紹介していますので、自由にダウンロードして楽しむことができます。