世界で一番!に君は毎日出会っているよ
「親にめっちゃ怒られた」
教室に入ってきて開口一番、
吹奏楽部の女の子が少しふてくされた顔をしながら言いました。
講師がどうしたの?と訊くと、彼女はトーンを上げて続けます。
「いつもはテレビ見てても怒られないのに、今日は怒られた。意味わかんない」
だいぶぷんすかしております。
本人によると、学校から帰ってきて塾までの間、
束の間のテレビライフを楽しんでいたら、
「テレビばっかり見てないで勉強しなさい」ときつく怒られたとのこと。
「テレビばっかり見てないし。もう帰りたくない。親めんどい」
だいぶ省略して書き記しましたが、しばらく彼女の親への不満は止まりませんでした。
お母様の虫の居所が悪かったのでしょうか。
はたまたもしかしたらですがテレビを見る姿勢がとんでもなく悪かったのかも。
何かあったのかは定かではありませんが、みんなでなだめて授業をきちんと受けてもらいました。
こういう切り替えができるところは彼女のとってもいいところです。
授業は無事終わって、帰り際、
ベテラン講師の一人が彼女にこんな風に声をかけました。
「ねぇねぇ、世界で一番大変なお仕事ってなんだか知ってる?」
彼女はきょとんとした顔。「医者!」「サラリーマン!」「よく見る人!(なんだそれは)」
仲のいい何人かの友達が我先にと答えましたが、どれも答えは違うようです。
ベテラン講師は「ヒントだよ」と言いながら、
そのお仕事についての情報を小出しで伝えていきます。
- 毎日休みなしです
- 仕事内容は多岐にわたります(やったことないこともやらされる)
- 責任が重い(人の命にかかわることもある)
- 誰にも褒められません(なのに逆に文句を言われることは多い)
- 休憩もほとんどなし
- 薬や調理などの専門知識も必要
- 祝日には逆に仕事が増えます
- 仕事がなくなることはありません
- お給料はありません
「休憩もほとんどなし」の段階で、
「うわ!」とか言う子やサーッと居なくなる子とか居ましたね。
当の本人の彼女は最後まで?を浮かべていましたが、
講師のこんな一言でどうやら答えに辿り着いたようです。
「そして実はそのお仕事をしている人は、あなたのすぐそばに居ます」
講師は以前にこのブログにも載せたこんな動画を参考にしたそうです。
改めて見ましたが、やっぱり素敵な動画ですね。
世界で一番大変なお仕事は、お母さん。
そりゃ人間だから機嫌が悪い時や調子が悪い時だってあるだろうけどさ、
いつだって、世のお母様に感謝の気持ちは忘れないようにしたいね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
彼女はお家でお母様と仲直りできたでしょうか。