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いのちの物語Ⅱ

2017.11.02 10:30


「小さな いのち」~秋~


せんろのそばで遊んでいる小さなきみを

見つけたのは 4年前の秋だった。


シャーシャーいかくする小さなきみは 

母さんとはぐれたのか とても不安そうにしていたね。


お腹もすいて いっぱい歩いて

キケンな線路をあるいていたね。


小さなきみは 

ほかくきの中でもふきげんで

「だれにもさわらせるもんかっ!」って


こっちにおしりを向けたまま

ずっと怒っていたんだよ。




だけど、

ぼくのうでの中に抱き上げるときみは

急に ゴロゴロいいはじめて 


びっくりするぐらい たくさん

たくさん 甘えてきたんだったね。


怒っていたのは 怖かったからで

本当は 母さんにまだ甘えたくて


ずっと ないていたんだね。



きみのフミフミする前足が

僕に 笑顔をくれたんだ。


曇り空が 晴れるような

そんなお日さまを くれたんだ。