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きもの文様事典

孔雀文 (くじゃくもん) | 雉子文 (きじもん)

2017.11.01 08:33

孔雀は各国で意匠化して文様されており、中国では瑞鳥として牡丹とともに配されていました。

日本に伝わったのは奈良時代と古いが、きものの文様として広まったのは江戸時代。

雉子は繁殖力の強いところから子孫繁栄を示し、孔雀とともに美しい吉祥文として婚礼衣裳にも用いられます。



【孔雀】 くじゃく

頭頂に冠羽を持ち、雄が求愛のために羽を広げた姿は見事です。

その華のような姿にたんぽぽを配して染め描いたこの文様は、吉祥文とはいえ、春の盛りに打ってつけの柄となっています。



【孔雀】 くじゃく

流水に草花を配し、崖上に羽を休める雄孔雀。



【雉子】 きじ

羽の色が美しく、母性愛が強く子孫繁栄を意味する雉子は、よく春の草花とともに描かれますが、季節に関わりなく吉祥も意味する鳥です。

菊、竹、牡丹の合間に潜む雉子を抑えた色合いで織りだしたこの文様は、大変格調高い文様となっています。