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星を繋ぐ猫達 《第8章⑥ 村の過去と時空の歪み》

2017.11.01 13:21

お久しぶりの更新です。お待たせいたしました。


イベント出展の作品を製作していまして、更新が遅れてしまいました。


出展のお知らせは、後程…


では、お楽しみください。


画像は、2016年製作の作品「星を繋ぐ猫達」ジャッコ博士、チャット博士、猫沢さん、Σ-41&ΣS-8です。



《第8章 村の過去と時空の歪み》


神楽屋に到着した寅次郎博士達は、看板に取り付けられた、不思議な模様の金属盤を見つめました。


なんと、ミチタロウは、店のロゴマークとして使っていたのです。


「間違いない…君達が受け取った物と、同じ模様だ…」


ちょうど円形のお盆のような形の中に描かれた模様と、この上にピッタリ収まるサイズの金属盤パーツ…


その時、丁度、ミチタロウの孫の火水斗(ひみと)が、店から出てきました。


「あれ?寅ちゃん、早いな。まだ、ゆっくりしてても良いんだぜ。宴会の準備は、ほとんど出来てるし…」


「ありがとう。ちょっと大切な用事を思い出して、急いで来たんだ」


「大切な用事?」


「お願いがあるんだが…」


「なんだい?」


「あの看板にかかっている金属盤を、外してくれないか?」


「?なんで?」


「あのノートに、師匠の伝言があったんだよ。外すようにって」


「ふ~ん、あのノートって、ヘンテコな文字で書いてある方のノートか?」


「あぁ」


「あのノートって、一体何が書いてあるんだよ??」


「師匠から私への伝言と言うか、遺言みたいなものだよ。あれを外して別の場所に取り付けろと書いてあったんだ」


「へ~?どこに?」


火水斗は、驚きならがらも、ひょい。と、取り外し、寅次郎博士に、渡しました。


「ありがとう。君には、後から詳しく説明するよ」


「!?」


寅次郎博士は、キョトンとする火水斗から、受けとると鞄の中に入れ、店に入りました。神楽屋の従業員達が、大広間に御馳走をならべています。 

「お、今年も凄いな、豪華じゃないか」


寅次郎博士が、厨房に入っていきますと、割烹着姿のサリーが、盛り付けや配膳を手伝っていました。


「あ!寅次郎せんせー!」


サリーは、笑顔で迎えます。


「サリーちゃん、宴会が終わったら、うちに寄ってくれないか?」


「はーい!いいですよ!」


そう言うと、すぐさま、料理を運んでいきました。 


そして、寅次郎博士が、再び、店の外に出ていくと、地球猫姿の猫沢さん達が、行儀よく待っていました。


「猫沢くん、もうすぐ村人達が来る。 宴会中は、君達は、この姿では店には入れない、いつもの姿で気配を消して入ってくれ」


「分かりました」


いつもの姿に戻った猫沢さん達は、周波数チャンネルをカチリと切り替えて、店内に入りました。料理の良い匂いに、鼻をクンクンさせています。


周波数チャンネル切り替えと言うのは、人の網膜を伝い、脳で認識出来る周波数から、認識出来ないようにする事、例えるなら、テレビやラジオの電波の周波数を変えるような仕組みです。


地球人から見たら、彼等の姿は、透明人間のようになり肉眼では見えません。稀に、感覚の鋭い地球人なら、チラッと見える可能性も、なきにしもあらず…。


猫沢さん達は、自在に使い分ける事が出来るのです。


寅次郎博士は、宴会の座敷には行かず、椅子に腰掛け、出されたお茶をすすっていました。


(寅次郎博士、彼は来るんですか?)


(あぁ、来るだろう。待っていなさい)


猫沢さん達は、テレパシーで会話をしつつ、店の中を探検しています。


支度を終えたサリーが、割烹着を、たたみながら近づいてきました。


「寅次郎せんせー、猫沢博士達も、ご一緒なんですね。何かあったんですか?」


「あぁ、遂に任務を実行する時が来たよ。これで、この村の時空の歪みが整う…」


「時空の歪み…?」


「…ここでは、この話はやめておこう。後で報告するよ。とりあえず、今日は、お疲れさん!」


サリーは、ハッとし、周りをキョロキョロしました。


「あ!お疲れ様でした。お祭り、楽しかったです!」


サリーは、寅次郎博士と同郷[橋渡しの民]のメンバー、彼女は、寅次郎博士達の欠けたメンバーの助っ人として、この村にやって来ました。通常なら本来のチームでの任務に携わる予定でしたが、一緒に降り立った筈のメンバー達は、記憶を戻す事もなく、未だ、現地(地球)で、落ち合えないままなのです…


一番のりで覚醒してしまった彼女は、たいへん困惑し戸惑いなからも、なにかしらを頼りに、この村に辿り着き、寅次郎博士達の、任務遂行を手伝う事にしたのです。


しばらくして、店の戸が開きました。 


「やぁ、まっつぁん、お疲れさん」


「ふん」


彼は、寅次郎博士の方を、チラリとも見ず、座敷に向かって行ってしまいました。


(無愛想ですね?)


猫沢さんは、怪訝な表情で、寅次郎博士に、話し掛けます。


(彼は、この村の権力者の一人だよ)


(権力者?)


(最初に、山を切り開いて村を作った家系の人間だよ)


(だから、あんなに威張ってるんですね…)


猫沢さんは、気になるのか、彼の周りを観察していました。もちろん彼には見えません。


店先が、急ににぎやかになりました。続々と村人達が、到着します。 


(つづく)


 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。


物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。


そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)


2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。


猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)


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