日本の伝統的なエディブルフラワー「もってのほか」
山形県の伝統野菜の一つ、食用菊の「もってのほか」
皆様は、食べたことはありますか?
淡い紫色と、ほのかな甘い香り
ほろ苦くシャキシャキとした食感が特徴の
日本の伝統的なエディブルフラワー(食用の花)ですね。
「もってのほか」は、「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」
「もってのほか美味しい」ということが名前の由来と言われています。
菊は、中国では昔から不老長寿の霊草とされてきたそうです。日本でも平安時代には、天皇の長寿を願い、菊の花を浸した酒を酌み交わす儀式を行っていたそうですよ。今でも五節句の一つで9日9日に祝う「重陽の節句」は、「菊の節句」とも言われており、菊を用いて不老長寿を願います。
実際に、菊は健康に良いとされる成分や、抗酸化作用が強いビタミンE、Cを含み、細胞の健康維持を助ける働きを持っていますので、理にかなったことですね。
では、「もってのほか」を早速いただいてみましょう。
通常は、さっと茹でてお料理に使いますが、生のままサラダやデザートなどのトッピングに少量使うのもお洒落ですよ。
パンプキンタルトwithもってのほか
水洗いしただけの花びらをマスカルポーネで作ったカボチャのタルトの上にパラパラと散らしてみました。華やかになりますので、オードブルなどに良いですね。ほのかな苦味も味のアクセントになりました。
もってのほかとスプラウトの和え物
もってのほかは花弁だけを摘み取り熱湯でさっと茹でて、水気を絞ります。茹でる時は酢を少し加えると、色鮮やかになります。ブロッコリースプラウトと白胡麻を加えてさっくりと混ぜ、ポン酢をかけていただきます。
新鮮なスプラウトと一緒にたっぷりいただくことができる、簡単で彩り良い一品です。
茹でると苦味は殆どなくなりシャキシャキとした食感を味わうことができますので、お浸しや酢の物でいただくのは、やはりオススメです。
「もってのほか」の収穫期は10月中旬〜11月中旬と短く、まさに今が旬!
見かけましたら、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
もってのほか美味しいですよ♪
もってのほか(以ての外)の意味
・非常に不届きであること。けしからぬこと。
・思いもかけずはなはだしいこと。