2兆円規模の経済対策 出産・子育て対策を怠るべきではない
安倍首相が、特別国会の衆参両院本会議で第98代首相に選出された後、組閣を行い、全ての閣僚を再任した。
引き続き首相は経済最優先で政権運営を行う考えを示した上で、「生産性革命と人づくり革命を車の両輪として、少子高齢化という最大の壁に立ち向かう」と強調し、12月上旬に教育無償化などを柱とした2兆円規模の政策を取りまとめる考えを示した。
教育無償化は大歓迎だが
さきの総選挙で大勝した自公政権の安定した政治を期待したい。多くの国民の支持を取り付け、国民が安定した政治を望んでいることは明白だ。
選挙期間中に安倍首相が訴えた言葉はそのまま実行していくだろう。それが国民の支持に繋がることはすでに安倍首相自身わかっていることなのだから。経済対策を加速させて、少子高齢化に立ち向かう。さらに北朝鮮の脅威に対処に、国民の命を守る。安倍首相は淡々と仕事をこなしていくと見られる。
教育無償化も幼児教育から大学まで幅広く設定するのかどうか、まだ議論の余地がありそうだが、その姿勢は評価したい。
出産しやすい環境作りが急務である
少子高齢化の根本的な原因は何か。それは子供を産む環境が整っていないことである。
大きく取り上げられるのは、子供を出産してから、育児・教育にお金が掛かることを懸念しているが、実はそこまで辿りつけない人もたくさんいる。つまり子供が欲しいが、経済的理由であきらめたり、また不妊治療にお金が掛かるため出産を諦めるケースも目立つ。
もし政府が本気で少子高齢化に取り組むのであれば、出産しやすい環境を作るべきだ。出産費用も初めは自己負担であるし、不妊治療の負担もかなりの金額だ。子供が欲しいのに産めないという現実が少子高齢化に拍車を掛ける原因になっていることは間違いない。
国会議員は不妊治療を行っているクリニックなどに視察に行くべきだ。そこには子供がどうしても欲しいのに、うまく妊娠できない女性でいっぱいである。この現実を政治の現場で議論すべきだ。本当に対策を講じるべきはそこだと認識すべきだ。
待機児童を減らすために、保育所などの充実も確かに大事であるが、内部留保を貯めに貯めている大手企業は会社のワンフロアに託児所を必ず設けるなどするべきだ。それを政府が政令で義務付けるなど考えるべきである。
出産が増えれば少子高齢化に歯止めが掛かる。根本的で基本的なこの考えをもう一度見直すべきである。
Mitsuteru.O