援助する側と援助される側
こんにちは!Kenです。
ロバート・ムガベ元大統領に関連した政情不安により、ジンバブエへのJICA関係者の渡航が当面の間、禁止になりました。個人的には任国外旅行へ行った時の良き思い出しかないので、情勢が一刻も早く安定してくれることを願っています。
では、クイズの時間です。
次のうち、21世紀最初の独立国はどこでしょう?
A. 東ティモール B. 西サハラ C. 北オセチア共和国
(正解は本文の後で・・・)
今回は日本における国際協力の歴史について。
第2次世界大戦で敗戦国となった日本がアメリカ政府から占領地の安定化を目指すガリオア資金と、経済復興を支援するエロア資金の供給を受け、さらにララ物資やケア物資など民間団体からも援助を受けたことで、戦後の復興が大きく進みました。
1951年、世界銀行に加盟し、東海道新幹線、東名高速、黒部ダムといった社会インフラを整備できたことで、日本は世界第2位の経済大国にまで成長します。これにより援助される側から援助する側へ立場が変わり、1974年に国際協力事業団(現JICA)が設立され、ODAで開発途上国を支援し始めます。
1989年にはODA金額が世界一になり、援助国としての立場を確立し2000年まで世界一の立場を維持しました。ODAといっても技術協力、無償資金協力、有償資金協力とあるので、状況の応じた援助を実施してきました。その中でも特に評価が高かったのは技術協力でした。
知人から聞いた話ですが、例えば途上国でインフラ整備を行う際、日本の協力手法は現地の人々を大勢雇用し、日本人スタッフはあくまで技術を教え込んで、プロジェクト全体の統括に集中することで、プロジェクトが終了したあとも現地の方が自助努力によって設備のメンテナンスや新しい技術の導入が可能。他方、人口が日本の10倍以上あるお隣の大国は自分達で設備、人材、技術全てを賄ってしまうので、彼らが去った後援助国に大事な部分が残りません。ですので世界的に日本の技術協力は高い評価を得ています。
国際協力とは「一方的な支援行為でなく、世界の国々が共存するための相互扶助のシステム」であるので、今後もGDP世界3位の大国として、途上国への支援は続けるべきであり、より効率的に成果が挙げられるように努力する必要があると思います。
日本国内の財政が厳しい状況で途上国への支援をしている場合なのか、という批判もあるかもしれませんが日本も戦後は開発途上国であったわけで、世界からの援助がなければ今のような経済大国になることもなかったかもしれないので、援助は必要ということを広く浸透させるといいのかもしれません。ODAの内訳や具体的な成果、必要性を幅広く一般の人々に知ってもらう機会の広報活動があるといいのかもしれません。
では、最後にクイズの答えです。
正解はA:東ティモールです。東南アジアに位置し、インドネシアの占領から2002年5月20日に独立しました。公用語はテトゥン語とポルトガル語が使われています。
本日もご覧いただきありがとうございます。
ではまた今度。