炉開と花月
2017.11.07 09:46
秋の深まりは心を落ち着けてくれる。紅葉もそろそろ見頃を迎える🍁
本日、茶人の正月、炉開を迎えた。先生が栗善哉を振舞ってくださり、大変おいしくいただいた。先生おひとりで全ての用意をされて大変だったに違いない。ありがたい。善哉には黒文字と利休箸が1本ずつ添えられていたが、これには何か理由があると思うので次回の稽古で先生に尋ねてみたい。
小間の茶室で栗善哉と柿をいただいた後、広間に移って花月をした。先日買った花月の本を少し読んで行ったが、実際に稽古してみると本当に難しい。稽古が始まる前に足運びや歩く場所を教わり、後は実践で決まりごと等を覚えた。1回目は月の札を2度引き正客になり、2回目は月が当たり亭主役から始まった。四客をすることが多く殆ど移動することがなかったが、正客と四客は何かとすることがあり、四客を何度もできたのは良かった。
広間の床の間には「一期一会」が掛けられていた。炉開に相応しく、新たな気持ちになった。一期一会だからこそ全身全霊をかけて臨まなくてはならないことが日々たくさんある。むしろ、毎分毎分がその時であり、ひとりでいても誰かといても緊張感を持って真剣に目の前のことに向き合わなくてはならない。いつも私はそのことを忘れてしまって、無駄な時間を過ごしたり、至誠に欠ける行いをしてばかりいる。厳しさや鋭さを持ちながらも常に大らかでありたい。
『お茶のおけいこ 35 裏千家茶道 花月の基本』世界文化社