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Baby教室シオ

提案『磯あそびの薦め』

2022.07.11 00:00

古い私の記憶には父弟と3人で磯遊びをし、父が貝やえびを取り小さな鍋で塩茹しそれらを食べさせてくれたことや流れ着いた海藻を頭にのせて悪ふざけをしたことも思い出されます。すると次々と思い出が甦り大きなシャコを狙って出掛けたはずが、ヤドカリやカニに夢中になっていたことが何十年という時間経過しても色鮮やかに思い出されます。

私は自分が体験したことを子供に受け継いでいくということを意識して実践してきました。それも私に愛情を注いでくれた両親からの思い出のギフトであり、私を通して子供へ祖父母のことをしっかりと伝えるアイデンティティの形成だと考えています。

ふとした時に子供がそう言えば父母はこんなことをしてくれたな、愛されていたなと振り返ることができ、その思いを我が子へと繋いでくれることを心から願っています。

今回は海や磯に触れる機会が容易であることから磯遊びを提案していきます。

沖縄県民はシンプルに海水浴を楽しむならここのビーチ、バーベキューをするならここ、単純に海を眺めるだけならあそこ、潜るならという具合に海を目的別に使用していますが、小さな子供と気軽に磯遊びをするならという話をあまり耳にしません。珊瑚礁の多い潮溜まりや磯は小さな子供を連れてはかえって危険とお感じの方も多いようです。

しかし磯遊びは子供達にとってたいへん魅力的な場所であり、好奇心を育てるには最適な場所でもあるのです。

石をひっくり返して生きものを探したり、岩場の影に隠れているカニや岩にくっついてる貝を見つけたり、海藻の茂みに身を隠している小さな熱帯魚を見つけたりと自然から受け取る恩恵を子供の観察力や探索にダイレクトに影響します。そのような力は机上では身につけることが難しいためできる限り身近にある磯遊びで伸ばしてほしいのです。

初めて経験で何かを発見したことや初めて知る事実は喜びや充足感を感じさせ意欲に繋がることはいうまでもありません。


白浜で遊ぶ分には比較的安心してみなさん出掛けておられるようですが、磯遊びにはそれなりの準備と心構え、危険生物への知識を入れておかなければなりません。

サンゴ礁で囲まれた磯は危険なこともあるためマリンシューズとマリングローブが必要です。我が子もマリンシューズを履いていたのにも関わらず、貝を踏んで足指を軽く切ったこともありました。岩場のヌルヌルとした足場を歩くこともあり滑って脚だけでなく手や腕に怪我をすることも考えられます。また沖縄の直射日光は厳しいので必ず帽子と長袖着用をお勧めします。

また沖縄にはハブの毒性の30倍を持つ生物もいます。ハブクラゲやオニヒトデ、ヒョウモンダコ、オニダルマオコゼ、カツオノエボシ・・・事前に学習して出会ったら触れないようにする知識も身を守るために教えておく必要もあります。

折角豊かな海のある沖縄に住んでいるのですから、安全を第一に夏を満喫してほしいと思います。

生命の源が海であることはみなさんご存知だと思います。その海の不思議な魅力に見ているだけで心が癒されますが、是非五感を活用した体験を心掛けていただければ子供のワクワク感は高まり、吸収するものは大きいはずです。

1、嗅覚

我が家では海岸線に車を停めて車外に出た時から嗅覚のスタンバイが始まります。海岸線に近くなればなるほど潮の香りがしてきます。「海の香りがするね、ワクワクしちゃうよ。」などと声を掛けながら帆を進めていきます。


2、触覚

砂浜が整備されている所であれば安全を確認して素足で歩かせ砂の細かさや温かさを感じさせます。岩場に行く前に波打ち際で海水の冷たさや寄せては返す波を足や手、体に当てて心地良い感触を味わってもらいます。

岩場に移動したらマリンシューズやマリングローブをしているので感覚が鈍ることから採取した生きものは容器に入れておいて安全な場所で素手で確認させます。この時に味わう感覚はものによって違うので堪能してほしいと考えます。勿論我が家では必ず観察後はリリースすることを条件にしていました。


3、視覚

生きもの自体を観察することは勿論ですが、それらがどのような場所に身を置いていたのかも磯遊びでは重要な学びです。夏の自由研究などにするときは写真を撮っておくようにしましょう。また後で調べようとした時にもその写真が手がかりになるので押さえておきましょう。図鑑を海に持参し水分補給の休憩時間に調べると新たな行動につながることもあります。図鑑は持ち歩いた方がいいかと。


4、聴覚

波の音にかき消される小さな音も磯遊びでは聞こえる音があります。耳を澄ましてみましょう。


5、味覚

捕獲したものを食べるわけではありませんが、海水が顔に掛かり味わうだけでも従分な味覚を味わう経験になります。