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暴走するデモクラシー

2010.02.26 01:53

鳩山内閣は25日、外国要人との会見など天皇陛下の公的行為について、

「統一的なルールを設けることは現実的ではない」として、

個々の事例に則して判断する見解を示した。

 

昨年末、中国の習近平国家副首席と天皇の特例会見があったが、

これを正当化するかのような見解は明らかにおかしいし、

ようは「天皇は内閣の言うことを聞きなさい」ということであり、

不敬であるばかりか大問題である。

まさに「暴走するデモクラシー」ではなかろうか。

 

わが国は、明治憲法であれ、現行憲法であれ、

絶対君主でも国民絶対主権でもない。

天皇は「君臨すれども統治せず」、

天皇の政治利用があってはならない一方で、

天皇も政治が決めたことに対して拒否はしないのである。

これは憲法に明文化されずとも、永い歴史上、わが国が守ってきた不文律である。

鳩山内閣の見解は、この不文律を転覆することになる。

 

このような暴走が過去に起きたのはいつであったか。

日米開戦が決められる頃の、わが国の政治である。

そして軍部の独走を許すことになった。

暴走するデモクラシーはヒトラーさえも生んだ。

フランス革命さえも行われた。

国家の転覆は、歴史上ほとんど、

戦争などの外圧よりも、

絶対君主という上からの革命か、

国民絶対主権という下からの革命という、

国内の問題によって行われてしまうのだ。

 

なぜ民主党政権は、こうも浅薄なのだろう。

意図的であるにせよ、ないにせよ、明らかに間違っている。

何度も言うが、

「選挙で選ばれたら何でもできる」というのは大間違いである。

所詮数十年の経験による人間の浅知恵などロクなことがない。

その多数決が総意などと思ってはいけない。

 

何千年の歴史を弛まなく守ることを前提とし、

現実的諸問題に対処していくことが、

歴史と伝統を背負っている国家の政治ではないか。

 

 

畠中光成