危機管理
2010.11.15 02:09
中国漁船の海保巡視艇衝突ビデオ流出に絡み、
情報が流出するにいたった経緯から、
組織の危機管理の無さを嘆く国会議員やメディアのコメンテーターよ。
問題をすり替えるな。
そもそも尖閣諸島周辺のみならず中国の海洋進出に対する戦略の無さ、
中国共産党の仕掛ける世論戦・法律戦・心理戦という3つの戦いにあまりにも無防備であるといった、
政治の危機管理の無さこそ問われるべきだろう。
流出を受けて衝突ビデオを見た多くの国民は、
中国はけしからんと思ったことだろう。
菅政権の対応はけしからんと思ったことだろう。
では、憲法改正や防衛力増強に対して、即座にその通りだと思っているだろうか。
いやいやそれはちょっとなあ、と思っているのではなかろうか。
その本質に、誰かが守ってくれるだろうという依存心が、
国民の心に根強く存在する。
国家とは人間の生存を保障する最終的な共同体だ。
国際社会は調整することはできても生存の保障まではしてくれない。
ならば、もっと自分の国を大切にしようではないか。
ワイドショーに流されることなく政治をまじめに考えようではないか。
それこそが危機管理の第一歩だと思う。
畠中光成