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日本経済復活のために

2010.02.25 05:03

100年に1度と言われる経済不況の中、

日本経済がなかなか立ち上がらず、株価も為替も思わしくない。

危惧すべきは、国内民間企業の主体的な取組の成果が反映されず、

他国や世界の情勢に引きずられるようになったことである。

何とかGDPなど数値的なところでは、世界第2位の経済大国のポジションは保っていても、

実質その威厳は失われつつある。

トヨタが矢面に立たされているが、日本のものづくりの象徴として、

起死回生のきっかけになることを、せつに願うばかりである。

 

こういう時だからこそ、国民の叡智を結集して、

中長期の再起の計画を練らねばならないのだが、

長らく小手先の議論に終始し、将来への希望が見出せずにいる。

 

時間を遡れば、わが国は池田内閣以降、経済一辺倒の道のりを、

国民が一致団結して走ってきたことで経済的な栄華を謳歌してきた。

しかし、国民の歴史からすれば、わずか40数年のことであって、

もっとより根源的なところの問いをしなければならないように思える。

さらに遡って言うならば、明治の志士たちが、後世の為に残した遺産が、

もはや潰えようとしているのだろう。

 

マックスウェーバーの言う資本主義の精神は、

人々の行動規範そのものを問うものであったが、

そういった根源的なところへの問いかけ無くして、

日本経済の復活は無いのではないだろうか。

 

来年で日本国憲法が発布されて65年になろうとしているが、

伝統的日本人としての力を発揮できる精神が、

そこに流れているのかと言えば疑問である。

日本人としての資本主義の精神や民主主義のかたちを、もう一度考え直し、

文明的観点から、もう一度繁栄を取り戻す思考が、今求められていると思う。

 

 

畠中光成