Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

國體の本義

2010.02.18 01:14

鳩山総理はよく「宇宙人」と呼ばれているが、

彼(そして夫人)の宇宙観は非常に妖しげなものであると思う。

もちろん個人としてどのような思想・信条、そして宇宙観を持つのは勝手なことであるが、

日本国の総理たるものの、思想・信条としては、受け入れ難いものがある。

 

「國體の本義」に「天壌無窮」とあり、我が国に流れる時間的宇宙観を述べている。

「天壌無窮とは天地と共に窮りないことである。

惟ふに、無窮といふことを単に時間的連鎖にのみ考えるのは、未だその意味を盡くしたものではない。

普通、永遠とか無限とかいふ言葉は、単なる時間的連鎖に於ける永久性を意味してゐるのであるが、

所謂天壌無窮は、更に一層深い意義をもつてゐる。

即ち永遠を表すと同時に現在を意味してゐる。

現御神にまします天皇の大御心・大御業の中には皇祖皇宗の御心が拜せられ、

又この中に我が國の無限の将来が生きてゐる。

我が皇位が天壌無窮であるといふ意味は、実に過去も未来も今に於て一になり、

我が國が永遠の生命を有し、無窮に発展することである。

我が歴史は永遠の今の展開であり、我が歴史の根底にはいつも永遠の今が流れてゐる。」

とある。

 

鳩山首相の掲げる「友愛」とは、

EUの父とも言われるクーデンホーフ=カレルギーの書物から鳩山一郎が翻訳し、

首相自身の論稿「私の政治哲学」にも述べられたとおり、

フランス革命の「自由・平等・博愛」の博愛=フラタナティに源流がある。

フランス革命は、近代市民社会や民主主義の土台となったものであるが、

その民主主義は国王を死刑にすることによって得たもので、

実は非常に戦闘的な国家解体思想であり、

我が国の君民一となる天壌無窮の国柄と、もともと相容れないことは言うまでもない。

 

歴史の縦軸から宇宙を体感せずして、

「友愛」なる思想を掲げる鳩山首相では、

「國體を捨ててでも、東アジア共同体によって友愛を実現する」

となってしまわないか、非常に心配する。

よって鳩山首相に問うべきは、戦後民主主義的な思想信条の左右ではなく、

國體を守る思想かどうかなのだ。

これまでの行動・言動、小沢氏を擁護するその姿勢から思うに、

全くその気配は感じられない。

 

この考えには加担できない。

私が昨年の総選挙出馬をお断りした最大の理由はここにある。 

 

 

畠中光成