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菅政権の支持率と野党の攻め方

2010.06.11 04:41

誕生間も無い菅新政権の支持率が60%を超え、

鳩山政権時20%前後に低迷した状況から大幅に回復している。

本日、所信表明演説を聴いていたが、自身の生い立ちから市民選挙への関わりといった出自の話、

ロッキード事件時に総選挙初出馬、3度の落選、

前政権の「政治とカネ」への否定の話など、

四代連続の短命政権がいずれも2世政治家によるものであったことを強調づける内容だった。

すなわち、小沢・鳩山のみならず野党・自民党に対して、

あるいは古い政治全てを否定した形が支持率回復に繋がっていると見る。

 

そんな中、荒井国家戦略相の事務所費問題が発覚し、

再び「政治とカネ」が野党の攻め口となっているが、私は効果は薄いと思っている。

なぜなら国民は「あなたたちも綺麗ではなかったでしょうが」と、

思っているからだ。

 

また保守陣営からは、菅首相の左翼的思想を攻める向きもあるが、

これも効果は薄いと思う。

過去には重大な失敗もあったが菅首相の左翼的思想はわりと観念的な問題で、

実際は外交・安保でも現実主義的な対応を取ることが予想されるからだ。

国民の目には自民党とそれほど大差が無いように写る。

この手法では、よほどの保守の大同団結が無ければ難しいだろう。

 

この政権はなかなか手強い。

こんな時、野党は国民の最大の関心事である経済・財政・金融政策で真っ向勝負すべきだと思う。

しかし、小泉的な新自由主義が否定されつつあり、土建政治に戻るわけにもいかない自民党で、

菅政権の「第3の道」に対抗できる明確な経済理念を打ち出せるだろうか。

参院選では経済・財政・金融政策の違いを明確化すべきだろう。 

 

畠中光成