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閉園動物園のボス猿争い

2010.08.05 09:44

参院選で消費税を問うた割には、財政再建の議論もとりたてて進まず、

中国が台頭し、北朝鮮情勢も不透明な国際環境の中、

明確な戦略も立てられるどころか議論すらされていない。

内外の問題ともに、本来争点にすべき議論がなされていないことにこそ、

わが国の危うさがあるように思う。

 

さて、当面の政局の中心は9・14民主党代表選挙にあるようだ。

ほぼ間違いないシナリオは、親小沢か反小沢かという戦いである。

悲しいかな現在のわが国は、小沢一郎という政治家が政局の渦の中心になっているが為、

明確な理念や政策といったことが争点にならないのだ。

お客も来なくなり閉園の噂が取り沙汰されている動物園の、

ボス猿争いのようなものだ。

それぐらい日本にとって無益な時間である。

 

この数年が日本にとって、どれだけ大事な時間か。

周辺国の状況、わが国の財政状況、少子高齢化の進展を見れば、

誰の目にも明らかなはずだ。

政治家の意識する時間軸が、国家的課題ではなく、選挙や任期になっている。

当選すれば、政権を獲得すれば、数年は安心。

そんなモチベーションでは困る。

 

一刻も早く、日本にとって重要で明確な争点でもって、

衆議院を解散すべきだ。

 

 

畠中光成