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Baby教室シオ

提案『知ることを増やす』

2022.03.21 00:00

『伸び代』という言葉を耳にしたことが皆さんおありでしょう。その意味は人間的にまた能力的に成長する余地のことですが、子供によってその伸び代の幅や長さは違うものです。またその伸び代はその子供の理解度に直結していることも紛れもない事実です。この仕事をしていると子供が伸びる瞬間や間もなくその伸びが出てくるであろうという予感を感じることもあれば、伸び代が掴めない状態の子も残念ながら少数います。

今回は子供の伸び代を伸ばすために先ず最初に取り組むべきことである『知ることを増やす』についての記事です。

子供の『知ることを増やす』ことはインプットとアウトプットの2つ両輪のバランスがが重要です。先ずは片輪のインプットをみていきましょう。

インプットには4つの方法があります。

1、絵本や図鑑で知識を得る

子供にとって最も知ることを獲得できる効率のよい方法は絵本や図鑑などの書籍です。このことは常識といえば常識ですが、親御さんご自身が本との距離がある場合往々にしてお子さんも絵本や図鑑に興味を持てずにいます。また読み聞かせを疎かにしている場合も残念ながら最も良いとされる方法をみすみす逃してしまいます。

読み聞かせから発生する知るという喜びを乳児の頃からどのくらい獲得したかで、書籍から得るその後の伸び代の成長はほぼ決まるといっても過言ではありません。絵本や図鑑は場所を選ばずどこでも読むことができます。


2、実際に見る、触れる経験をさせる

子供の脳は五感の刺激により成長発達します。実際に目で見て、手で触れて、香りを嗅いで、耳で聞いて、口で味わうなどの経験値を外してはなりません。レッスンで多くのものを手にさせるのはこのような理由があってのことです。

我が子と動物園へ足繁く通っていた頃、トラの園舎の前で肉のおもちゃを手にした我が子にトラが飛び掛ることがありました。強化ガラスといえどもかなり大きな体長と衝撃音に親子で驚いたことがあり、実際にトラの大きさと迫力を実感できたのです。

五感を使って体験できることは印象強く深く脳裏に刻まれます。よってその経験が多ければ多いいほど様々な感覚も研ぎ澄まされ相乗効果で伸び代の幅は広がり長さも長くなり、更に頑丈にもなると感じています。


3、話を聞く

乳児からの親子のコミュニケーションが上手く働いている場合には人の話に傾聴することもできる場合が多く、その事に加えて絵本の読み聞かせが順調であれば書籍や人からの情報を更に敏感に受け取ることができます。人の話に傾聴できる子は大人の話す言葉に限らず子供同士の会話からも知識的情報をどんどん獲得することになります。よって初めて耳にする言葉を拾い上げることが上手になり、言葉の意味を確認する知りたいという意欲も相まって知識も蓄えられるようになります。


4動画を活用する

動画で全ての情報を獲得しようとする若いお母様もおられますが、教室での指導は絵本や図鑑が主軸でその確認をするツールとしての僅かな使用比率に抑えるようにお願いしています。動画は事実確認をするためのものであり、知識を思考に結びつけることを心掛けるようにフォローをお願いしています。動画を多く観ているこの場合書籍を通しての知識を獲得しようという力が弱い傾向があります。これは何をしなくても情報が流れて来る映像に慣れてしまい自分自身で考えながら読んでいく事が難しくなっているからです。全ての物事において人間は思考しながら想像しながら生きていくことが潤滑に日々を送ることができます。よって映像の使用については与える側が子供の成長に配慮しながら行うことが望ましいと考えます。また視覚発達途中の子供の目に良い影響を与えないことも多用しない理由です。


4つのインプットを行っているだけではその伸び代は大きくも長くも丈夫にもなりません。常に新しい知識を更新し定着させるためにもアウトプットが重要なのです。このアウトプットには3つの方法を用います。

1、知識を誰かに伝える

インプットが上手く行っている場合には3、4歳になると知っていることを相手にどんどんと伝え始めるようになります。カップに水を多く注ぐように知っていることが沢山インプットされると後は溢れるだけです。こうなると湯水の如く溢れ留まることを知りません。できるだけその子供の話に耳を傾け、その興味を抱いていることを更に伸ばす方向に導いてあげることが重要です。その方法については事案により指導方法が異なりますので個別に対応します。

その一方、知識がないと伝えることも少なく言葉数が少なくなります。言葉数の少ない子全てが知識が無いということではありませんが、レッスン内で何度か知識を引き出そうと試みて無表情の場合はほぼ知ることや知識を得る環境が整っていません。いわゆる体験や絵本などの活用がなされていないのです。これは国語力にも関係することなのでいち早く解決を図らなければなりません。


2、毎日知識の更新を行う

僅かな時間でもいいので興味の持てるものや知りたいことについて情報を得るために絵本や図鑑を読んだり、それに関することについて親子で話し合ったり調べたりとできること、そして実体験を実行しましょう。子供自身が大好きなものができると親は見守るだけで子供自身が自らその扉を開いて夢中になります。

一方夢中になるものを見つけることができていない場合には多くの経験の種まきが必要になります。子供の発する言葉に耳を傾け、子供の興味を示しているものは何かを知るために子供の言動煮を観察し上手く働きかけることが必要になります。またある種の偏りが出ている場合に後々苦労はしないのかを考えおくことも大切なことだと考えています。

3、得た知識や行動で得た結果を活かす

子供自身が得た知識などを活用して実践ができる場を設けましょう。ここで生まれた成功も失敗も全てその子供の経験値になり思考が生まれるようになります。生きる力に繋げることへと道を開くことができます。


『知ることを増やす』ことは人生を豊かに過ごすことができることに繋がります。人生に於いて知るという経験に終りはありません。子供だけに学びを強要することよりも子供と同じ立ち位置に立って新しいことを知るということを実行できれば、子供のみならず親も成長することができ楽しい共有の時間が持てることはいうまでもありません。