グローバルレポート|2021年観光業は4%増となるも、パンデミック以前レベルには遥かにおよばず。
2022.01.23 23:54
UNWTO 2022年1月18日
世界の観光業は2021年、2020年比で4%増を記録したものの、海外観光客到着数は2019年比で未だに72%減という結果になった。これは到着数が前年比73%減で最悪だった2020年に引き続き悪い結果だった。
- UNWTOバロメーターによるとワクチン接種の進行、それに伴う国境制限の緩和が2022年の需要の喚起に役立つとしている。海外旅行は2021年下期は徐々に回復し、第三四半期、第四四半期は海外到着数もパンデミック以前に比べて62%減となっている。限られたデータによるものであるが、海外到着数は12月は2019年レベルの65%減となった。オミクロン変異種、そしてCOVID19感染数の増加の影響はまだはっきりしていない。
- ゆっくりと、そして不均等な回復:移動制限、ワクチン接種率、旅行者の自信がまちまちであるため、回復のペースは鈍く、世界の地域で均等ではない。ヨーロッパ、米国は2021年前年に対し力強い結果を残した(それぞれ+19%,+17%)しかし両地域ともにパンデミック以前の63%減。カリブ海地域が2020年比+63%,南地中海ヨーロッパ+57%,中央アメリカ+54%、北アメリカ+17%、中央、東ヨーロッパ+18%。アフリカは+12%,中東は24%減、アジア太平洋地域はいまだに2020年比65%減、パンデミック以前に比較すると94%減のまま。
- 観光支出の増加:2021年の観光業の経済貢献予測額はUSD1.9兆、2020年のUSD1.6兆よりも増加。海外旅行による輸出収入は1旅行あたりの支出が増加したこともあり、2021年USD7,000億を超えた。1到着あたりの平均消費額は2021年はUSD1,500と2020年のUSD1,300を上回っている。今まで消費を控えていた反動、滞在期間の延長、旅費、滞在費の値上がりなどが影響している。
- 2022年の予測:UNWTOの最近の専門家パネルによると、多くは2022年は状況の好転を予測する。58%が2022年、第三四半期に回復を予測、42%は2023年の回復を予測。64%は海外到着数が2019年レベルとなるのは2024年もしくはそれ以降と予想している。UNWTO信頼度指数は2022年1月から4月は減少。迅速、かつ広範に渡るワクチン接種、旅行制限の規制廃止、旅行プロトコルの明確な情報などが海外旅行回復を進める要因といえる。UNWTOによると海外旅行到着は2022年には前年比で30%-78%増加を予測。最近のCOVID19感染者増、オミクロン変異種は再度旅行規制の強化を地域に迫り、2022年前半に回復を遅らせ、また信頼度を下げる。ワクチン接種も場所によりばらつきがあり、多くの目的地、多くはアジア太平洋地域だが、いまだに国境は完全に閉鎖している。原油価格の高騰、インフレ、金利の上昇、負債の増加、サプライチェーンの混乱などの経済環境の諸問題が海外旅行回復にさらに圧力を加える。しかし、ヨーロッパ、アメリカでの旅行回復は消費者信頼度回復に弾みをつけ、2022年の海外旅行回復を加速するであろう。また国内旅行が多くの目的地で業界回復をになっている。国内旅行、家から近い場所への旅行、そして野外活動、自然探訪、地方への旅行などが2022年の旅行の主要なトレンドとなるだろう。