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青春

2022.01.24 14:58

『青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。

優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こういう様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。

歳月は皮膚の皺を増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。

苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こういうものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。

年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。

曰く「驚異への愛慕心」空にひらめく星辰、その輝きにも似たる事物や思想の処する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。


人は信念と共に若く、疑惑とともに老ゆる。

人は自信と共に若く、恐怖とともに老ゆる。

希望ある限り若く、失望とともに老い朽ちる。


大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、偉力と霊感を受ける限り人の若さは失われない。

これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷がこれを固く閉ざすに至れば、この時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる。』


サミュエル・ウルマン(1840-1924)