【まちづくりスポット茅ヶ崎の柴田真季さん】子どもが産まれたことで、地域とのつながりを持てるようになった
(前回の記事はこちら→茅ヶ崎に密着した活動と暮らしのカタチ。NPOの地域貢献活動、ママ友ハンドメイド起業、商店会お祭りイベント企画などなど。)
――― 柴田さんはどうしてここまで茅ヶ崎の街づくりにご参加されるようになったのでしょうか。
柴田 ちょっと暗い話になってしまうのですが(笑)
私は北海道出身で、北海道で働いていたのですが、結婚を機に茅ヶ崎に移住をしたのですね。
最初の3年間は暗黒時代で、とにかく友だちがいない、やることもないという中で毎日悶々としていました(笑)
――― 3年は長いですね。
柴田 主人からすれば、仕事から帰ったら暗い顔した妻が家で待っているのは嫌だったでしょうね(笑)
とにかく時間を持て余していたので、茅ヶ崎っぽいことがしたくて、雄三通りのプレンティーズさんでアイス買ってみたり、お店の方と会話をしてみて茅ヶ崎のことを教えてもらったり、「友達になろう」って言ってくれたら嬉しいなとか期待したり。
雨が降っても雪が降っても歩いていました(笑)
――― いまとなっては笑い話かも知れませんが、当時は辛かったでしょうね。
柴田 茅ヶ崎に住んで4年目を迎えた頃に南湖のクリニックで働くようになったのですね。
そこから主に地域のシニアの方々とお話しをしたり挨拶を交わしたりするようになって、「私ここでやっていけるかも」って考え始めた頃に子どもを授かりました。
↓子どもが小さい頃の柴田さん
――― 子どもがいるとコミュニティに入りやすくなりますよね。
柴田 はい。ところが、保育所に入れることを考えたときに、茅ヶ崎市は待機児童が多いのでパート勤めでは点数が足りなかったのですね。
そこで、前回お話した子育てママたちを巻き込んで「フジシバ商店」を起業しました。
――― そこで起業という発想になることがすごいですね。
柴田 とにかく必死だっただけです(笑)
いまでこそ茅ヶ崎は子育て中のお母さん方がやるハンドメイドマーケットが多くありますが、当時はあまりなかったので、一人で考えて、作って、販路を見つけて、PRして、みたいなことを全部やるのは想像もつかないことでした。
ですので、何人かママが集まればできるんじゃないかなと。
――― なるほど。
柴田 自分が働いて子どもを保育園に預けることについて、人によっては「せっかく子どもと一緒にいれる時間を働く時間に使っている」という捉え方をされる方もいると思うのですね。
私自身それが気になっていた時期もあり、それならば子どもと離れ過ぎないところで仕事ができて、子どもにとって母親がどんな仕事をしているのかを実感してもらえるようなことが良いなと。
――― 働いている姿を想像できるようにしたかったのですね。
柴田 子どもが大きくなったときに、やっぱり自立して欲しいと願ってしまうのですが、それまでに「働くことは楽しい」というイメージを具体的に持たせてあげたい気持ちもあります。
――― そこから前回伺ったような現在の地域活動に繋がっていくのですね。ただ、移住当初の暗黒時代にも起業はできたはずで、むしろ子どもが産まれてからのほうが忙しいはずですよね。なぜ急にエンジンがかかったのでしょうか。
柴田 なぜでしょう・・・たぶん子どもが産まれるまでは最悪「北海道に帰っても良いや」と思っていた部分があったのでしょうね。
産まれたら腹が据わって、せっかくだし出生地の茅ヶ崎を好きになって欲しいとか、この子のためになにかしたいとか、そういう原動力になってくれたのかも知れません。
――― 子どもがきっかけでエンジンがかかったのですね。それでは最後に、市民目線で「雄三通りがこうなったら良いのに」と思う事を伺えますか。
柴田 いまお話したように私は雄三通りをよく歩いていて、今は自転車で通ることが多いのですが、気になるお店がいっぱいあるのに、立ち止まって見る余裕が持てないのがもったいないですよね。
特に自動車や自転車で通るときに止める場所だったり、立ち止まっておしゃべりするような「たまり」が少ないので、外から落ち着いてお店の中の様子が見れないのは残念だなあと。
駅前の通りなので仕方がないのですが・・・なんだかつまらない意見ですみません。
――― たしかに、車や人通りも多く歩道も狭いので、そういう想いをしている市民は多くいるのだと思います。貴重なご意見をありがとうございました。茅ヶ崎での暮らし方についてとても面白い話も伺えました。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
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【茅ヶ崎で暮らす人:柴田真季さん】
・第1話 茅ヶ崎に密着した活動と暮らしのカタチ。NPOの地域貢献活動、ママ友ハンドメイド起業、商店会お祭りイベント企画などなど。
・第2話 子どもが産まれたことで、地域とのつながりを持てるようになった
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Facebook / Twitter)
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。ハンドメイドアクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。