提案『世界を意識して』
乳児は自己を自覚し、母や同居家族を認知するとやがて家族とそうでない人の区別ができるようになります。その後年を重ねるごとに自ら住んでいる場所の名前を知り、社会性が構築されると同時に日本国内、世界へと目を向けるようになります。
多方面へ意識が向き始めるためには何かを知るということを起点として興味や好奇心を広げていくことが鍵になります。今回は幼児の頃に世界に目を向けるメリットをアナウンスしていきます。
1、外国の存在を知る
本来は日本国内に目を向けて自国を知るということがアイデンティティの確立には望ましいのかもしれませんが、幼児にとって日本を知るために理解しやすいアイテムのメリハリが弱いため幼児が視覚認知しやすい外国に目を向けていきます。
先ずスタートするのは外国の名前を耳にするということからです。ここ2年は外国へ行くこともままなりませんが、日本に住む外国の方との触れ合いもあるでしょう。また日常の中で得られる外国名の情報を拾い上げ外国の存在をすることを1ヶ国でも多く行いましょう。この『1、外国の存在を知る』と次の『2、外国名と国旗を覚える』は同時進行で行います。
2、外国名と国旗を覚える
外国名と国旗を視覚的にセットで覚えることでその国を知っているという思いを獲得させます。幼児期はまだまだ視覚重視が先行し国旗の色彩や様々な形を覚えることで記憶力や集中力を鍛えることになります。多くの国を覚える点である学びは、その先に学ぶ様々な外国の知識を線で結びつけ強化することになります。
3、その位置を知る
国名や国旗を学んだ後はそれらを地図に落とし込んでいきます。それと同時にどの大陸に属性しているのか、隣国にはどのような国があるのかなど簡単な配置を知り、近い将来役立つであろう世界地理をおさえることができます。
4、外国の多様性を学ぶ
幼い子供であっても自分自身の行動や言動が軸となり自分自身の常識というものを形成していきます。日常生活の常識や生活習慣、マナー、思考などが国により大きく異なることを学ぶことにより、相手の多様性を受け入れて許容できるように学んでいくことが大切になります。
先日ある生徒さんが「どうしてロシアはウクライナをいじめるの?」「どうして戦争が必要なの?」「プロパガンダってなあに?」との質問がありました。我々大人は子供にお友達をいじめてはなりません。喧嘩をしてはいけません。もし喧嘩をしたら謝る勇気や許す勇気が必要だと教育します。今の世界状況を子供に説明し子供が納得できるだけの説明ができないことが歯痒く感じます。しかしこの時代だからこそ外国の多様性を学ぶことが重要だと感じます。
5、外国の文化や伝統、芸術などを学ぶ
知ることが楽しくて仕方がないことを経験すると、子供は情報を獲得しようとアンテナを張り巡らせることができるようになります。子供は視覚情報が認知しやすいため先ず目で見るものから入っていくと興味を抱きやすくなります。様々な情報のインプットができるようご家庭内でも意識し、いろいろな切り口からアプローチし学びを広げていきましょう。