「宇田川源流」【現代陰謀説】 北朝鮮に舐められたバイデン政権と岸田内閣はミサイルを止めることができないのか?
「宇田川源流」【現代陰謀説】 北朝鮮に舐められたバイデン政権と岸田内閣はミサイルを止めることができないのか?
金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。まあ、「陰謀」と書いているが、実態としては、外交の裏側とか、軍事的な威圧を含めた外交などに関してまで広げてお届けしているということになる。
何故そこまで広げて「陰謀」と書かなければならないのであろうか。日本の場合は、本当に心底「性善説外交」であって、常に相手が正面から政党に全ての情報や自国の弱みまでも開示して外交を行ってくると信じている。これはある意味で日本における「武士道精神」や国内における駆け引きなどを行わない商慣習などから、外交の中でも同じように、諸外国が正面から外交を仕掛けてくると思っている。そのうえ、日本の場合は、官僚の中に「事なかれ主義」という「病」が蔓延しており、もしも相手が嘘を言っていても、そのことを裏を取ることもなく、また、そのことをよく検討することもなく、「事件が起きないよう日本側が妥協する」というようなことをしてしまっている。この事を称して「土下座外交」などといわれ、日本国内の、特に保守派から批判を受けているところである。
その上、国民から批判を受けると「隠ぺい」するということになっている。基本的に彼らが守ているのは「省庁組織」や「自分の立場やメンツ」であって「日本国を守っている」のではない。彼らは「象徴組織を守ることが日本国を守ることになる」と勘違いしているどころか、そのように信じ込んでいる。そのことから、官僚組織そのものが日本人の考える国益と相反することも少なくなくなってしまっているのである。
同じことは政治家にも言える。単純日本人というのは「私を捨てて公に勤める」ということをよく口にする割にはそのことができていないことが少なくない。そして「私」を重視してしまう場合に、それを正当化するようなことを言い出すのである。
そのような性質を備えていることから「陰謀」というようなことではなく「外光の裏側」まで広げて話をしないと、日本人には大きく理解できない状況になるのである。
さて、今回は「北朝鮮のミサイル」についてである。今年に入って、私の記憶にあるところで今年に入って昨日までで5回め、10発のミサイルを飛ばしている。この裏側には何があるのであろうか。
アメリカが北朝鮮にワクチン支援の意向
アメリカが国連を通じて北朝鮮にコロナワクチンを支援する意向を伝えたことが分かりました。
これは、韓国の情報機関・国家情報院から報告を受けた議員が明らかにしたもので、アメリカは先月、国連を通じて北朝鮮にコロナワクチン6000万回分を支援する意向を伝えたということです。
この提案に対し、北朝鮮のキム・ソン国連大使は、ワクチンの種類は「ファイザーかモデルナか」と関心を示し、「平壌(ピョンヤン)に報告する」と話したとしています。
一方、北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会の政治局会議が「中止していた全ての活動の再稼動を検討するよう指示した」と発表したことについて、国家情報院は再開させる活動のうち「可能性が最も高いのは東倉里(トンチャンリ)からICBM=大陸間弾道ミサイルを発射する」ことだと分析しているということです。(22日05:47)
2022年01月22日 06時45分 TBS
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-1433617/
北朝鮮 核実験・ICBM発射の再開検討示唆=「信頼措置を再考」
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が出席する朝鮮労働党中央委員会政治局会議が19日に開かれ、米国への対応策を議論したと伝えた。同会議では「われわれが主導的に取った信頼構築措置を全面的に再考し、暫定的に中止していたすべての活動を再稼働する問題を迅速に検討するよう指示した」と報じ、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験の再開を示唆した。
北朝鮮は2018年4月、党中央委員会総会で核実験場を廃棄し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を中止すると宣言していた。
通信によると、会議では「朝米(米朝)首脳会談以降、われわれが情勢緩和を維持するため尽くした誠意ある努力にもかかわらず、米国の敵視政策と軍事的脅威が黙認できない危険なラインに達した」と指摘。「国家の尊厳と国権、国益を守るためのわれわれの物理的な力を確実にする実際的な行動に移るべきだと結論付けた」という。
また、米国に対し、「米国はわが国を中傷冒涜(ぼうとく)し、約20回の単独制裁措置を取る妄動を行った」とし、「米帝国主義という敵対的な実体が存在する限り、対朝鮮敵視政策は今後も続けられる」と主張した。
2022年1月20日 8時26分 聯合ニュース
https://news.livedoor.com/article/detail/21537934/
北朝鮮のミサイルということに関しては、過去は「北朝鮮国内があまり金がない(食料品や資源などが国民の生活を維持できないレベルまで枯渇している)という段階の時に、ある意味で脅迫をしながら、その要求の製品の援助を引き出すということを目的に、行っているとみられていた。しかし、そもそもその見方を変えなければならない状況にある問うことが最近の情報で明らかになっている。
まず今までの内容に沿ってみてゆけば、昨年中国は夏の水害、またはコロナウイルスにおける自宅待機などによって、農業があまりうまくいっておらず、そのことからかなりさまざまな意味で食糧が不足しているといわれている。習近平国家主席が北京オリンピックの会場視察の時に、「食料をよこせ」というデモが発生していることは、様々な方面から情報が入っている。つまり、中国国内においても仮装民衆は食料があまり存在していないということになる。このような状況で北朝鮮を助ける余裕があるのかということになる。もちろんメンツがあり、また北朝鮮に離反されるのは国際関係上よくないので、当然に、何らかの形で食料など日用品の援助を行うということになるが、その内容は昨年までとは質がかなり落ちているということになろう。ある意味で、中国も北朝鮮も「選民主義」的な内容になっていているのかもしれない。
一方、上記の記事にあるように、北朝鮮は大陸間弾道弾(ICBM)ミサイルを発射している。ICBMは、衛星電波とGPSがしっかりしていないと目標値までミサイルが飛ばないということになる。しかし、北朝鮮が世界を網羅する衛星GPS網を持っているという報道はない。ミサイルを売ってすぐに観測されるということは、当然に、衛星を打ち上げるロケットを発射してもすぐに報道されることになるはずだが、そのような報道は存在していない。つまり、どこかほかの国の衛星電波を使っている。これがロシアなのである。
つまり北朝鮮は「日用品」は中国に、「軍事」はロシアに頼っているということになる。逆に言えば、北朝鮮という媒介があることによってロシアと中国の関係が強固になっているということになるのであろう。その意味において北朝鮮が複数の国との外交関係がありその中で、アメリカや日本を敵にしても問題がないという判断に至っているということは容易に想像がつく。
ようするにトランプ大統領の判断と同様に「交渉のステージが変わった」のである。
そのことが見えていない人々は、北朝鮮を甘く見ている。しかし、そもそもミサイルを一つ打つのにいくらの予算がかかるんかということを考えれば、また、そのミサイルを飛ばすのにそれだけの燃料が必要で、その燃料が現在ガソリンなどが高騰している中で討つことができるということがどういうことなのか、そのことをしっかりと考えての事であろうか。
つまり「完全に敵国認定され、なおかつ、なめられている」ということである。そのなめられた国であるアメリカが、「ワクチンを援助した」ということである。これは、北朝鮮やロシアや中国から見れば、「アメリカがアジアをどのように見ているか」「どんな情報が入っているか」ということになる。また日本も「遺憾」というだけでそれ以上のことはしない。それでは意味がないのである。
北朝鮮が「単独である」というような感覚で見ている段階では話にならないであろう。すでにアメリカとロシア・中国が没交渉である状況において、それらの複数の国の連携が北朝鮮のミサイルになって出てきているという考え方が必要なのである。
しかし、残念ながら、バイデン政権も岸田政権もそのような外交センスを持っている人がいないようである。